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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【1289】秋鹿 山廃 純米 槽搾直汲 生酒(あきしか)【大阪】

2013.9.18 17:12
大阪府豊能郡能勢町 秋鹿酒造
大阪府豊能郡能勢町 秋鹿酒造

【K居酒屋にて 全4回の②】

 酒友Bさんと、仕事のパートナーHさんと時々飲んでいる。仕事の話はなく、いわゆる「友達飲み」「仲良し飲み」。気の合う友人と酒をたしなむのは、至福のひとときである。昨年末に飲んで以来、久しぶりに顔を合わせた。場所はいつものK居酒屋。

 「宗玄 純米 無濾過生原酒 山田錦」「京の春 山廃 特別純米 無濾過生」と飲み進め、3番目に選んだのは「秋鹿 山廃 純米 槽搾直汲 生酒」だった。40℃のぬる燗で。

 酒蛙「酸っぱい!」

 Hさん「酸っぱい。酸味が強いわりには、最初は薄いタッチだ」

 Bさん「舌にピリピリ感じたが、温度が下がったら感じなくなった」

 酒蛙「余韻に苦みがある。すこし軽快感があるね。シャープで芯のある酒質に感じた」

 Bさん「旨いっすね」

 いつもであれば、次の酒をまたぬる燗で飲むところだったが、この酒を冷酒で飲んでみたくなった。一般的に、冷酒よりぬる燗の方が味が強い傾向にある。この酒の場合、ぬる燗がそれほど味が強くなく軽快感を感じたので、じゃあ冷酒はどのようなタッチなのだろうか、と疑問におもったからだ。さて、冷酒が来た。

 Bさん「重っ!」

 Hさん「最初のアタックレートが、ガツッとしている」

 酒蛙「舌先にピリピリくる」

 Hさん「微発泡ですね。いい意味で、予想と全然違っていた。いい意味で裏切られた。先に燗酒を飲んだとき、冷酒は期待できないかな、とおもっていましたよ」

 酒蛙「この冷酒はすごい。濃くて味が強い。濃醇で酸が強い。ぬる燗とは全然顔が違うよ」

 Bさん「すごくしっかりした味の冷酒だ」

 Hさん「さすが浪速。侮れない」

 酒蛙「あはは、そうだね」

 Hさん「燗酒より冷酒の方が味が強いのって、珍しくありませんか?」

 酒蛙「うん、まったくその通りだとおもう」

 これだから、お酒は面白い。冷酒だけ飲んでも、その酒のことは分からない。ぬる燗だけ飲んでも、その酒のことは分からない。両方飲んで、初めてその酒のことが分かる。つくづく、そう感じた。

 ラベルによると、この酒の原料米は、以下のような作り方だという。

「無農薬循環農法 自営田・山田錦 

米糠の抑草効果と米糠を中心とした発酵堆肥による循環農法です」

 精米歩合は70%。ラベルによると、「上槽2012年3月」「製造年月24.8」。つまり、上槽したあと蔵出しまで1年半、熟成されたお酒で、蔵出し後、冷蔵庫で1年寝かせたお酒だった。

 このあとわたくしたちは再び「宗玄 純米 無濾過生原酒 山田錦」をぬる燗で飲んだ。

酒蛙

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