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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【1827】飛良泉 山廃 純米(ひらいずみ)【秋田】

2014.12.22 21:50
秋田県にかほ市 飛良泉本舗
秋田県にかほ市 飛良泉本舗

 休日の夕方、近くのウナギ屋さんへ。いつもはなじみのH居酒屋へ足を運ぶのだが、たまにはウナギ屋さんもいいか、と。このお店もなじみだ。お酒は定番の地酒が3種類あるが、希望すれば“隠し酒”を出してくれる。

 当然、「きょうの隠し酒は何ですか?」と聞く。「秋田の『飛良泉 山廃 純米』です」と仲居さん。「おおっ、良いではないか、良いではないか。燗にしてお願いします」とわたくしは逆上気味に注文した。

 が、しばらくして仲居さんがやってきて「厨房が『純米だけど燗にしていいのか?』と言っていますが…」。う~む、こういう店が多くて困る。燗は三増酒専門、純米以上を燗にするのはもったいない、という考えが広く浸透している。が、燗にできない酒は発泡系くらいのもので、大吟醸もすべて燗が可能なのだ。しかも、「飛良泉 山廃 純米」なら、燗にしない手はない。で、「当然、お燗でお願いします」と答えた。

 「飛良泉 山廃 純米」の燗酒は激しく良かった。酸が非常に際立ち、さっぱりした飲み口だが、1本芯が通っている感じ。あっという間にキレる。驚くほどのキレの良さ。甘みは出てこないが、旨みは適度。旨酸っぱく味わい深い飲み口だ。酸は、漬物的な山廃乳酸由来とおもわれる風味がすこしいる。最後にすこし苦みがある。酸が重くないので、全く飲み飽きしない。すいすいくいくい飲める。どのくらい飲んだか分からないほど進むので、非常に危険な酒だ。

 わたくしは、うざく、ナマコ酢と合わせ、仕上げはうな重にした。

 ラベルの表示は「原材料名 米(国産)・米麹(国産米)、精米歩合60%」にとどまり、使用米の品種は非開示となっているが、蔵のホームページによると原料米は「美山錦」と開示している。

 蔵のホームページはこの酒を「山廃起因の酸と№12酵母の持つ『果実香』が はっきりと感じられます」と紹介している。

酒蛙