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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2191】花一匁 純米吟醸(はないちもんめ)【群馬】

2015.11.13 20:32
群馬県沼田市 大利根酒造
群馬県沼田市 大利根酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の②】

 異業種の酒飲み人が月1回、M居酒屋に集う日本酒研究会。研究会とは名ばかりで、単なる飲み会。ちょっとカッコつけて研究会だ。今回は、フルメンバー6人が参加した。

 店主がトップバッター「赤城山 純米吟醸」に続いて持ってきたのは、これも群馬県の「花一匁 純米吟醸」だった。あの「はないちもんめ」が酒名とはおそれいった。なぜ酒名にしたのか知りたいとおもい後日、蔵のホームページを見てみたが、由来の説明文を探せなかった。この酒の感想は以下の通り。

 酒蛙「いた、いた、いた。熟成感的昭和レトロ的風味がいた。やわらかいタッチ」

 B 「熟成感的風味がすごいね」

 F 「わっ! 熟成感的風味がいた」

 K 「俺、これ好きだ」

 Y 「好きな人は好きだろう」

 酒蛙「うん、昔からの酒飲みで、昔ながらのタイプの酒が好きな人にはたまらない酒だろうね」

 B 「酸が強い」

 酒蛙「最初、酸をあまり感じなかったが、飲んでいたら、酸をすこし感じてきた。甘みがすごく来る」

 F 「吟醸酒だけど吟醸香がしない」

 酒蛙「甘酸っぱい」

 K 「これ、好きだあ。酒屋で一人飲む酒だ」(俗に言う“角打ち”のこと)

 F 「舌先が甘い」

 B 「酸っぱさを感じる」

 K 「あっという間に酒が無くなった。舌は正直だね。舌が欲しがっているんだよ、この酒を」

 酒蛙「飲み進めていき、舌が慣れてきたら、しっかりとした味わいの旨酒になってきた」

 瓶の表ラベルが目を引く。江戸時代の版木本をおもわせるデザインで、「花一匁ハ國酒ノ名稱ニ相応シイ本格醸造法ニテ糖類等ヲ添加セズ杜氏ガ丹精込メテ育ンダ手造リノ酒デス  敬白」と書かれている。

 この酒について裏ラベルは「米、米麹、そして尾瀬ふもとの超軟水のみを原料とし、蔵元杜氏の伝統的手法で醸した純米吟醸です。お米の旨みを生かした芳醇な香り、淡麗な味わいをお楽しみ下さい」と紹介。

 また、蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。「味わいの広がるおいしい純米吟醸酒です。[特徴、味わい、合う料理] 尾瀬ふもとの冷たい伏流水と、厳選した群馬県産酒造好適米『若水』を磨き上げ、大吟醸にしか使わない酒母をベースに、蔵元杜氏が伝統的手法で醸した純米吟醸酒です。お米の旨みを生かした芳醇な香りと淡麗な味わいは、少し冷やしてキリッと美味しくふくよかに召し上がれます。総じて和食に向きますが、お刺身や醤油仕立てのお料理ととても相性が良いようです。 『花一匁』お酒の心を花びら一枚にのせて貴方に届けます。 [美味しい呑み方] ○:冷やす、○:常温、◎:燗(特にぬる燗)」

 瓶のラベル表示は「原材料名 米(国産)・米麹(国産米)、精米歩合60%」にとどまり、使用米の品種が非開示なのは残念だが、蔵のホームページでは使用米は「若水」であることを開示している。ラベルでも開示してほしかった。

「若水」は愛知県農業総合試験場作物研究所が1972年、母「あ系酒101」と父「五百万石」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定。1983年に命名され、1985年に種苗法登録された酒造好適米。

 この蔵の主銘柄は「左大臣」。蔵のホームページは、「左大臣」の由来について、以下のように説明している。

「二条天皇の御代

時の左大臣藤原常房の次男、尾瀬三郎藤原國卿は、平清盛の策略によって都を追われ、越後の七日市から現在の湯之谷村を経て、燧ヶ岳麓の岩穴に住み着きました。三郎は六尺豊な偉丈夫、文武両道に秀で、里人も気さくに交わり、一緒に雑穀の濁酒など呷ったので、『オゼノサダイジン・尾瀬の左大臣』と親しまれたと伝えられます。尾瀬沼の名も、尾瀬三郎の名に因んでつけられました。三郎の死後、守り本尊の化身は牛に乗って川を下り、牛が仆れると蛇を呼んで、平地に向かったと伝えられます。弊社は、尾瀬のふもと唯一の造り酒屋なので、『オゼノサダイジン』に肖ろうと、酒銘を『左大臣』にいたしております」

酒蛙