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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2227】綿屋 特別純米 山田錦(わたや)【宮城】

2015.12.7 23:08
宮城県栗原市 金の井酒造
宮城県栗原市 金の井酒造

【K居酒屋にて 全3回の①】

 打ち合わせのあと、懇親会。秋田県全蔵のお酒を置いているという居酒屋で飲んだ。ここで秋田酒8種類を飲んでお開き。が、まったく飲み足りないSとHとわたくしの3人は、歩いて次のK居酒屋に転戦した。この店は、わたくしの古くからの行きつけの店。燗酒に向く酒を置いているのが特徴だ。

 まず、「風の森 雄町純米 しぼり華 無濾過無加水」(当連載【684】で紹介済み)、「与右衛門 秋桜 純米吟醸 無濾過 ひやおろし 瓶火入れ」(当連載【936】で紹介済み)を燗酒で飲み、3番目に選んだのは「綿屋 特別純米 山田錦」。わたくし、「綿屋」はこれまで12種類を飲んでいたが、この酒は初めてだ。冷酒でいただいてみる。

 酸味が立ち、甘み、旨味、辛み、厚みが適度、香りは静か。やわらかなタッチで、バランスが非常に良い。突出した部分がなく、非常に落ち着いた酒質で、逆にいえばこれといった特徴ないが、トータル的に非常に上品。いかにも「綿屋」的なお酒だった。

 瓶の裏ラベルの表示は「醸造酒米 阿波山田錦100%、精米歩合60%」。目を引くのは、ラベルに「2013年限定醸造」と書かれていたこと。「限定醸造」とは、どういう意味なのだろうか? 酒造年度の表示は24BY。これは平成24(2012年)7月1日から同25(2013年)6月30日までの間に醸造された酒、という意味だ。また、ラベルのタイムスタンプは「製造年月 13.11.6」。つまり、瓶詰めし出荷態勢が完了したのがこの日付で2年前。

 以上から分かるのは、醸造してからタンクで一夏熟成させ、11月に瓶詰めしたということ。しかし、瓶詰めし出荷態勢が整ってからわたくしが飲むまで、丸2年間のブランクがある。醸造元が瓶詰めしてからもなお、蔵で瓶熟成させていたのか、それとも酒屋さんが店の冷蔵庫で2年間熟成させ飲みごろになってから販売したのか、はたまたK居酒屋が出荷後すぐ仕入れ店内の冷蔵庫で低温熟成させ、飲みごろになってから客に出したのか。そのどれなのか、わたくしには分からない。

酒蛙