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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3628】御前酒 特別純米 萬悦(ごぜんしゅ まんえつ)【岡山県】

2018.11.7 21:59
岡山県真庭市 辻本店
岡山県真庭市 辻本店

【B蕎麦屋にて 全5回の③】

 山友のタケちゃん夫妻と飲んだ。近く予定されている、仲間とのキャンプでのコックをしてくれるよう、お願いがてら飲んだのだった。タケちゃんの住まいは、わたくしと100kmほど離れているが、新幹線を使えば、door to doorでおよそ1時間だ。飲み会場はB蕎麦屋。3人で飲むときは、いつもここ、と決めている。みんな、店主とも仲良しで、居心地が良いからだ。店主は、この日のために、店酒のレギュラーでない酒を用意してくれていた。ありがたい。

「天遊琳 手造り純米 夏純」(当連載【909】で掲載済み)「立山 吟醸」「酔心 純米」と飲み進め、4番目に飲んだのは「御前酒 特別純米 萬悦」だった。「御前酒」は、今回の酒を含め、当連載で4種類を取り上げている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「旨みと酸を感じる。これが第一印象。昭和レトロ的熟成感的クラシカル香味がいる。懐かしい香味。余韻は酸」
 タケちゃん「酸っぱいっすね」
 酒蛙「旨酸っぱい。やや軽快で、酸が立つので飲み飽きしない。量を多く飲める。食中酒に最適だね」

 瓶の裏ラベルは、「御前酒の酒造り」と題し、蔵のコンセプトとこの酒を以下のように紹介している。

「文化元年(1804年)の創業当時より地元の米・水・技で醸すことが造り酒屋の原点と考え綿々と酒を醸して参りました。使用する米は全て岡山県産にこだわり、備中流派の技を継承する女性杜氏 辻麻衣子を中心に旨味があってキレがある酒質をテーマに酒を醸しております。一級河川『旭川』の地下伏流水を仕込水に使用しており、軟水の水質がまろやかな味わいを作り上げます。
『萬悦』とは創業当時、地元の方々に愛されていた銘柄でした。“よろずよろこぶ”―200年の時を超え皆様に幅広く愛して頂きたいという想いから、この『萬悦』という銘柄を復活させました。岡山県産米を60%に磨き、すっきりとした味わいの中にも米の旨味が感じられる特別純米酒です。冷やで飲めばキリリと、燗で飲めばじんわりと米の旨味が広がります。晩酌酒として飲み飽きしない味わいですので食中酒としてお楽しみください」

 瓶のラベルの表示は「原料米 岡山県産米100%使用、精米歩合60%、原材料名 米、米こうじ(原料米はすべて岡山県産)、アルコール分15度、杜氏 辻麻衣子(備中杜氏)」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 この蔵の主銘柄「御前酒」の由来について、コトバンクは「酒名は、勝山藩御用達の献上酒であったことに由来」と説明している。

酒蛙

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