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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2499】トヨノアキ アカ 純米【島根】

2016.7.16 0:07
島根県松江市 米田酒造
島根県松江市 米田酒造

【B居酒屋にて 全6回の⑤】

 仲間と山に登った。下山後、すみやかに反省会だ。すなわち飲み会。飲むために登るのか。ま、似たようなものだ。場所は、なじみのB居酒屋。この店は、冷蔵庫に約200本の一升瓶を常備しており、その光景を見ると、いつも逆上してしまう。

 その中から、「東洋美人 一歩 おりがらみ」「群馬泉 淡緑 純米吟醸」「國権 山廃純米 無濾過生原酒」「飛露喜 純米吟醸 愛山 生酒」と飲み進め、5番目に選んだのは「トヨノアキ アカ 純米」だった。

「豊の秋」はこれまで「豊の秋 無垢之酒 完熟生酒 純米吟醸生原酒 あらばしり」(当連載【14】)と「豊の秋 純米吟醸 出雲之風」(当連載【1234】)を飲んだことがあるが、しっかりした味わいの酒で、好印象を持っている。

 この酒は、なぜ「豊の秋」ではなく「トヨノアキ」なのか。このコンセプトについて蔵のホームページは以下のように説明している。

「『トヨノアキ』シリーズは、『島根の人・水・米・技術で酒を造る』というローカルなものづくりとその価値にいま一度目を向け、日本酒を通じて島根らしさを広く外に向けて発信していくことを目指しています。豊の秋の味わいとして受け継がれ守り続けてきた伝統に、ほんの少しの新鮮なイメージと、新しい挑戦を加えました。

米田酒造では酒造りに使用する米の8割以上が島根県産で、これまでにも『純米吟醸 松江づくし』のように地元の素材にこだわったお酒を醸しています。本シリーズではより一層風土色を感じられる酒造りを念頭に置き、『全量島根県産米使用』を基本としました。また米の違いによる味わいの違いを存分に楽しむためにも、すべて単一品種による純米造りとなっています。

口に含むと感じられる軽快な酸と輪郭のはっきりとした旨味は、米田酒造の酒造りのコンセプトのひとつである食との融合はそのまま、より幅広いシーンを想定しています。ご家庭、居酒屋、レストラン、バルでも。今日の一杯にトヨノアキを選ばれた方々にとって最も身近な食事とご一緒に楽しんでいただきたいです」

 瓶のラベルは、まるで裏ラベル。茶色の瓶なのになぜ「赤」なのか? 瓶の包装紙が赤と白のツートーンなので「赤」なのだそうだ。ちなみに、シリーズに「緑」もあり、こちらの包装紙は緑と白のツートーンだ。さて、「赤」をいただいてみる。

 酒蛙「酸が立っている」

 F 「すいすい飲める」

 酒蛙「甘みがあり、すっきりしたタッチだが、ふくらみのあるやさしい味わい。ご飯を炊き上げたときのような風味がする」

 Y 「熟成感的昭和レトロ的風味がする。昭和の昔みたいなお酒だな」

 酒蛙「地味めな味わいだ」

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。

「『島根をもっと世界へ』― そんな気持ちで始めたのがこのシリーズです。その第一歩として、全量島根県産五百万石を使用した純米酒をご紹介します。力強く、万能で、おおらかな酒米です。それゆえ生まれたお酒もおおらかです。お好きな温度で、お好きな料理と合わせて、おおらかにお飲みください」

 ラベルの表示は「島根県産五百万石100%使用」精米歩合 麹米65%、掛米70%」

「豊の秋」という酒名の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。「原料の米をはじめ、酒造りには自然からの恵みが欠かせません。当蔵の代表銘柄『豊の秋』は、自然からの恵みに感謝するとともに地域の暮らしも豊かになるよう、すべての五穀の豊穣を祈り、さらに芳醇なお酒が醸し出されるようにと名付けられました」

酒蛙