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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3622】繁桝 特別純米 山田錦100%(しげます)【福岡県】

2018.11.2 17:39
福岡県八女市 高橋商店
福岡県八女市 高橋商店

【Z料理店にて 全5回の②】

 夕方、ふらりと近所のZ料理店へ。ここの店主は、わたくしが飲んだことがないだろう酒を用意してくれるから、月に1回は訪れ、その厚意に報いなければならない。店主としても、わたくしに餌を与え、定期的に訪れるように、との深慮遠謀。それが見え見えなのが楽しい。

 今回も6種類ほど用意してくれた。わたくしが飲んでいない酒をなぜ揃えられるのか謎だ。気になるけど、あえて聞かないことにする。まず、「麒麟山 純米 秋酒」、2番目に「繁桝 特別純米 山田錦100%」をいただいてみる。

「繁桝」は、あまり飲んだ記憶がないなあ、とおもいながら調べてみたら、これまで当連載でなんと9種類も取り上げていた。今回を含むと10種類だ。「繁桝」は総じて、地味めで落ち着き感のある酒質なので、記憶に残っていなかったのではないか、とおもう。でも、そういう酒が実は、いい酒なのだ。これは、あくまでもわたくしの個人的見解だが。さて、今回の酒はどうか。

 やわらかなタッチ。これが第一印象。旨みがググっと来る。旨みは酸を伴い、余韻は酸と辛み。「繁桝」は、穏やかで大人しい酒質、というイメージだったが、これはメリハリがあり、輪郭がはっきりしている。酸がいい感じだ。個人的には、「繁桝」でこんなに酸を感じたのは初めてだ。けっこう濃厚で、余韻が長く、押し味がある。

 蔵のホームページは今回の酒を「酒造好適米「山田錦」を酒造りの技を極めて醸した逸品。軽やかさの中にも純米酒らしい味のふくらみを感じさせる酒」と紹介している。

 瓶のラベルの表示は「アルコール分15.0度以上16.0度未満、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合60%、製造年月2018.8.17E」。

 酒名「繁桝」の由来は、10代目当主で蔵を会社組織に改組した高橋繁太郎の「繁」をとり、酒を量る「桝」と合わせて命名されたもの。

酒蛙

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