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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2545】王祿 意宇 純米大吟 生原酒 無濾過本生(おうろく おう)【島根】

2016.9.1 17:08
島根県松江市 王祿酒造
島根県松江市 王祿酒造

【B居酒屋にて 全7回の④】

 H居酒屋の店主とその友人M、そしてわたくしの3人で飲むことになった。この3人は半年~1年に1回のペースで飲んでいる。もちろん、H居酒屋の定休日に。前回飲んだのが昨年の10月だったから、9カ月ぶりの飲み会になる。場所はいつものようにB居酒屋で。ここは清酒を約200種類常備しており、入れ替えもしているから、目が離せない。

「うまから まんさく 特別純米 超辛口 生原酒 番外品」「菊司 菩提酛 純米」「東洋美人 限定大吟醸 地帆紅」と飲み進め、4番目にいただいたのは「王祿 意宇 純米大吟 生原酒 無濾過本生」だった。「王祿」は飲む機会が多い銘柄だが、高位安定的な酒造りで、わたくしは好印象を持っている。さて、いただいてみる。

 酒蛙「甘い。とろみがある。香りは抑え気味」

 M 「生酒って感じ」

 H 「ふつうに飲める」(この場合のふつうは若者言葉で、かなり肯定的意味合いを持つ)

 酒蛙「味が濃いな。旨みと甘みがたっぷりある。しかし、くどくなく、穏やかできれいな酒質。余韻はわずかに辛み。酸はあまり感じない」

 H 「ラベルには酸度1.8と書いています」

 酒蛙「1.8というと、かなり酸を感じる数値。でも、これは1.8には感じない。複雑な旨味がいい」

 H 「酸はあとからやってきますね」

 酒蛙「たしかに。中盤から酸がわずかにくる。力強さはあるが、丸みがあり、バランスが非常に良い。派手さは無いが、奥に秘めた旨みの小宇宙があり、上品な酒でもある」

 瓶の裏ラベルの表示は「原料米 山田錦100%使用、精米歩合 50%」。

 酒名「意宇」(おう)の由来とコンセプトについて、蔵のホームページは、以下のように説明している。

「直汲み、原酒本生、オリの3種。麹、掛け共に東出雲町産山田錦を使用。出雲国引き神話において、国主八束水臣津野命が日本国を観念的に創り上げた瞬間、持っていた杖を突き立てて『おう!』と叫んだ。神々の集うこの土地に根ざした酒造りをしたいという考えの基に命名。1年~3年の熟成を経て出荷される純米大吟醸」

 また、蔵のホームページは、「意宇」について、「全量瓶貯蔵です。濾過をせず火入れも極力しない為、通常のタンクでの貯蔵では酒が劣化してしまいます。従って、出来た酒は即刻瓶詰めし、全量冷蔵コンテナーに於いてマイナス温度での保管をしております」と説明している。

 瓶の裏ラベルのタイムスタンプは「製造年月 H28.4」、また、瓶の肩ラベルには「2014」と書かれている。ホームページで「全量瓶貯蔵」といっていることから、この酒は2014醸造年度(2014年7月~2015年6月)に醸されすぐ冷蔵瓶貯蔵し、2016年4月に出荷された、とみられる。つまり、1年くらい冷蔵瓶貯蔵された酒ということになる。

酒蛙