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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2636】千代の亀 槽無垢 無濾過生原酒 純米大吟醸 あらばしり【愛媛】

2016.12.10 0:00
愛媛県喜多郡内子町 千代の亀酒造
愛媛県喜多郡内子町 千代の亀酒造

 なじみのH居酒屋の常連さんの一人にAさんがいる。彼の奥さまが愛媛県出身で、近くに千代の亀酒造がある。そういう関係で、ご実家から千代の亀酒造のお酒が時々送られてくる。その都度、H居酒屋に提供、わたくしたちを喜ばせている。

 今回、提供いただいたのは「千代の亀 槽無垢 無濾過生原酒 純米大吟醸 あらばしり」。以前、提供をいただいた「千代の亀 槽無垢 無濾過生原酒 純米吟醸 あらばしり」(当連載【2094】)の上位酒だ。店主と2人でいただいてみた。

 酒蛙「辛い。香りは抑え気味」

 店主「甘みがくる」

 酒蛙「甘旨酸っぱいが、辛さがそれらをかなり上回る」

 店主「辛い、辛い。甘みも酸もいい。さっぱりとした飲み口」

 酒蛙「もろみ風味が、ずいぶんしており、素朴な味わい。酸がいいね」

 店主「いい感じの酸です」

 酒蛙「それにしても辛いなあ」

 次に、ぬる燗にしていただいてみる。湯煎で温度は、ちょうど40℃。

 酒蛙「やわらかさが出てくる。相変わらず辛い」

 店主「やわらかい。辛い。いいあんばいだ」

 酒蛙「余韻の辛みが増す」

 店主「飲みやすい。クセがなくていいなあ」

 酒蛙「タッチにやわらかさが出てくる以外、味わいは基本的に冷酒のときと同じだとおもう」

 前述した純米吟醸の上位酒の純米大吟醸なので、同じようなタッチかな、とおもっていたが、飲んでみたらだいぶ違っていた。純米吟醸の方は、甘旨酸っぱい濃醇酸味酒だったが、今回の純米大吟醸は、それほど濃醇ではなくすっきりしたタッチ。そして、辛みがかなり出ており味わいに強さを感じた。

 ラベルの表示は「原料米 松山三井100%、精米歩合45%」。

「松山三井」は、愛媛県農事試験場が、母「近畿25号」と父「大分三井120号」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定、1953年に命名された主食用米。食味が良いことから一時期、作付面積が全国1位だったこともある。しかし、大粒で粘りがすくないことから次第に衰退していった。しかし、大粒でタンパク質が少なく砕けにくい、という性質は、醸造用米としては最適。このため近年、醸造用米として注目され、いま“第二の人生”を歩んでいる。

酒蛙