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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2710】菊正宗 嘉宝蔵 雅 生酛辛口 特別純米 山田錦(きくまさむね かほうぐら みやび)【兵庫】

2017.1.23 23:39
兵庫県神戸市東灘区 菊正宗酒造
兵庫県神戸市東灘区 菊正宗酒造

【TU会 全5回の⑤完】

 2カ月に1回のペースで、M居酒屋で開いている異業種間飲み会「TU会」。今回は、メンバーのヨネちゃんとKWが欠席し、6人で開かれた。

 わたくしは、飲んだことがない蔵の酒を飲むのを生きがいにしている。それを知っているM居酒屋の店主が、わたくしにとって初蔵の酒を集めてくれるので、たいへんありがたい。感謝感激だ。店主は今回、初蔵酒を4種類用意してくれた。うれしい限りだ。

「比良松 純米吟醸 60 しぼりたて」「虎変 特別純米 秋上がり」「若葉 大いばり 特別純米 青 無濾過生原酒」に続いて4番目に持ってきたのは「众 山廃 純米 原酒」という、わたくしにとっての初蔵酒を4種類飲んだあと、最後5番目の酒の選択は、わたくしに任せられた。

 冷蔵庫を見たら、ちょうど目の前に「菊正宗」があったので、それを選択する。わたくし、蕎麦屋で燗酒を飲むことが多く、そのほとんどが「菊正宗 生酛本醸造」だ。その良いイメージがあったので、迷わず選択した、というわけだ。さて、いただいてみる。

 酒蛙「旨いっ!」

 SU「あ~~~っ、旨い。降参!」

 酒蛙「樽のような風味。旨みが来て、酸がきて、中盤から余韻は辛み。辛みはず~っと続く。『菊正宗 生酛本醸造』より、まろやか、やわらか、ふくらみがある。酸の強さ、味の強さ、どっしり感は、『生酛本醸造』の方がある」

 ここまで書いて、あ、こりゃまずいかも、と気づいた。上記コメントで、生酛特別純米と生酛本醸造の味わいの違いに言及しているが、「菊正宗 生酛本醸造」を飲むときはいつも、ぬる燗~上燗くらいの温度帯で飲んでいるのを思い出したからだった。片や燗酒、片や冷酒。燗酒の方が味が強く出る傾向にある。それなのに、この比較は不適切。両方、同じ条件でなければ、比較にならない。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「昔ながらの酒造りが今なお息づく菊正宗嘉宝蔵。厳寒期、丹波杜氏が古来伝承の技『生酛(きもと)造り』で丹精込めて醸し上げた特別純米酒を原酒のまま瓶詰めしました。原材料は、特A地区に指定される兵庫県吉川の里で契約栽培された、酒造好適米の最高峰『山田錦』を100%使用。仕込み水は灘の名水『宮水』。素材にこだわり、技を尽くして醸された濃醇で雅やかな味わいは、菊正宗が誇る『灘の生一本』の極致です」

 また、ラベルによると、甘辛度は「辛口」、濃淡度は「濃醇」。

 ラべルの表示は「原料米 兵庫県三木市吉川特A地区産 山田錦100%」だけ。精米歩合が書かれていない。「ん?」。変だな、とおもいながら蔵のウェブサイトにを見てみたが、なんとウェブサイトにも精米歩合が書かれていなかった。本来的には、国税庁によって2004年1月1日から、特定名称を表示する清酒については、原材料名の表示と近接する場所に精米歩合を表示することが義務付けられている。これを守っていただきたいものだ。

酒蛙