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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2775】KONISHI ひやしぼり 大吟醸(こにし)【兵庫】

2017.3.5 19:32
兵庫県伊丹市 小西酒造
兵庫県伊丹市 小西酒造

【名誉唎酒師任命式典にて 全6回の⑤】

「第13回名誉唎酒師酒匠・第2回名誉唎酒師任命式典」(主催・NPO法人FBO=料飲専門家団体連合会/日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会=SSI)がこのほど、東京のホテルで開かれ、わたくしも関係者の一人として出席した。神事・セレモニーのあとは直会。大勢の関係者が集い、にぎやかな直会だった。

 そのとき、ウェルカムドリンク的に冒頭、振る舞われたのが「人気一 スパークリング瓶内発酵 純米吟醸」。そして乾杯酒は、「祈水 吟醸」。あとは数本のお酒が各テーブルに立った。

 その中から「玉乃光 純米大吟醸 祝 京の紫」「大七 純米 生酛 CLASSIC」「真稜 純米 至」(当連載【665】)といただき、次に飲んだのは「KONISHI ひやしぼり 大吟醸」だった。小西酒造は主銘柄「白雪」で広く知られている。

 華やかな上立ち香。メロン的。この上立ち香だと、おそらくは、ふくよか・やわらかな酒質だろう、と思っていたら違っていた。甘みは適度に出ているが、旨味がややすくなく、すっきりしたタッチに感じられたのだ。辛みは適度。そして、中盤から余韻は苦み。この苦みに渋みが加わる。エンディングも苦みと渋み。

 薄からず、濃からず。酸はあまり感じられなかったが、温度がすこし上がってきたら、おもむろに酸が出てくる。おおっ、よく出てきたな、と嬉しくなる。酸がでてきて、味のバランスが良くなった。ラベルやホームページはカジュアル感を強調しているが、なるほど、とおもわせる酒質だった。

 ラベルの表示は「中口」。甘口と辛口の中間という意味だ。瓶の裏ラベルは、この酒を「華やかな香りとミディアムボディの味わい。毎日の食卓を華やかにする グラスでカジュアルに楽しむ大吟醸」と紹介している。たしかに華やかな香りとミディアムボディだ。

 また、蔵のホームページはこの酒を「グラスでカジュアルに楽しむ大吟醸。食中酒として奥行きのある味わいが気軽に楽しめる日本酒」と紹介している。

 ラベルの表示は「原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール、精米歩合50%」にとどまるが、裏ラベルにQRコードがあり、「原料米の産地情報をご覧いただけます」と書かれている。そこでQRコードで読み取ったら、麹米 長野県産「美山錦」、掛米 兵庫県産米、石川県産「あきだわら」、石川県産「みつひかり」と出てきた。親切なやり方だ。

「あきだわら」は、独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構作物研究所が、収量性に優れる「ミレニシキ」に品質・食味の優れる「イクヒカリ」を交配して育成した、多収良食味の主食用米。

 また、「みつひかり」は、三井化学が開発した日本初のF1水稲品種。2000年品種登録。収量性が高く、関東以南で多く栽培されている。

 驚いたのは、この酒の価格。蔵のホームページを見たら、4合瓶で\1,000(消費税別)。大吟醸でこの価格。なんという安さ。驚くべきコストパフォーマンス。

 なお、この酒は「ワイングラスで美味しい日本酒アワード2014」で最高金賞を受賞。また最高金賞受賞酒の中からANAのファーストクラスで期間限定で提供される3品に選ばれた。

酒蛙