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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2818】すっぴん るみ子の酒 特別純米 無濾過生原酒 9号酵母【三重】

2017.3.26 23:01
三重県伊賀市 森喜酒造場
三重県伊賀市 森喜酒造場

【H居酒屋にて 全2回の②完】

 なじみのH居酒屋の店主から「新しいお酒が入りましたよ」と連絡が入った。わたくしは、H居酒屋の酒メニューをつくってあげている。ふつうの酒メニューは、酒名の羅列だけ。これだと、お客さんは、どんな酒質なのか分からない。そこで、お客さんが一目で分かるように、酒質の1行解説をつけたメニューをつくっており、これが好評だ。新しい酒が入ったのなら、メニューを更新しなければならない。ということでテイスティングに出かけた。

 まず「東魁盛 大吟醸」を飲み、次に「すっぴん るみ子の酒 特別純米 無濾過生原酒 9号酵母」をいただく。以前、当連載【739】で、「すっぴん るみ子の酒 特別純米 袋搾り 無濾過生原酒 あらばしり 9号酵母」を紹介したことがある。同じ酒かもしれないが、【739】では「あらばしり」を表記し、今回は表記していないので、新たに取り上げることにする。さて、いただいてみる。

 酒蛙「強い。濃醇フルボディ。甘旨辛酒だ。う~む、辛い」

 店主「キレが良い」

 酒蛙「古本屋的のような木香が感じられる」

 店主「うん、木造校舎的香りがちょこっといる。辛みと酸があり、しっかりした味わい。いい感じだ」

 酒蛙「分厚くて力強い。酸は適度」

 店主「酸は後ろにあるね。ラベルによると酸度は1.8だ」

 酒蛙「酸度1.8より低めに酸を感じる」

 店主「辛いなあ。これはゆっくり飲む酒だ。ちょっとしんどいかな」

 酒蛙「俺は好きだよ。余韻は辛苦み。苦みもけっこう出ている」

 店主「女性らしくない、やさしくない」

 酒蛙「うん、男酒みたいだ。とにかく力強いよ。パワフルだ」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「槽口(ふなくち)から出てきたお酒をそのまま瓶詰めしました。無濾過、無炭素、無添加、無加水の生まれたままの純米酒ですのですっぴんと名付けました。蔵の中でしか味わえない醍醐味をお楽しみください。(中略)原酒がにがてまたはきついと思われる方はロックまたは加水してください(酒150mlに対して水15mlから25ml程度)」

 酒を水で割るときの比率を示してくれているのが親切かつ新鮮だ。

 裏ラベルの表示は「アルコール分:18%、酒母米、麹米:阿波山田錦25%、掛米:長野産ひとごこち75%、精米歩合60%」。「ひとごこち」は、長野県農事試験場が1987年、母「白妙錦」と父「信交444号」を交配。育成と選抜を繰り返し開発、1997年に品種登録された酒造好適米。

 酒名「るみ子の酒」の由来について、蔵のホームページは「るみ子の酒は平成4年夏子の酒の尾瀬あきら先生により命名、ラベルを書いていただいた酒です」と説明している。森喜酒造場の専務で麹造り責任者として活躍しているのは、森喜るみ子さんである。

酒蛙

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