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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2861】残草蓬莱 特別純米 四六式 特別純米 槽場直詰 無濾過生原酒(ざるそうほうらい よんろくしき)【神奈川】

2017.4.18 23:06
神奈川県愛甲郡愛川町 大矢孝酒造
神奈川県愛甲郡愛川町 大矢孝酒造

【P居酒屋にて 全9回の⑧】

 ある飲み会の新旧メンバー5人が集まって、久しぶりに飲むことになった。場所は、わたくしなじみのP居酒屋。ここの店長は、わたくしが飲んだことのない蔵の酒を用意し、わたくしを喜ばせてくれる。今回は、千葉県の酒を中心に、わたくしの未飲蔵酒を用意してくれた。ありがたい。感謝感激だ。

「長命泉 吟醸純米」「花いちもんめ 吟醸」「大多喜城 特別本醸造 原酒 生貯蔵」「飛鶴 特別純米 上望陀」「國生みの雫 淡路幽宮御領酒 特別純米 生貯蔵」「峯の精 旨辛吟醸」とわたくしにとっての初蔵酒をいただいたあと、次からは既飲蔵酒。「大典白菊 純米 トリプルA 直汲み 無濾過生原酒」に続いて店長が8番目に持ってきたのは「残草蓬莱 特別純米 四六式 特別純米 槽場直詰 無濾過生原酒」だった。

 この酒を持ってくるとき、店長は「まあ、飲んでみてください。この酒は『四六式』に秘密があります」と思わせぶりな口上を述べた。はて何だろう、とおもいながらいただいてみる。

 酒蛙「うわっ、酸が非常に強い。旨みもある。キレが非常に良い」

 店長「そうなんです。このお酒は白麹を使っているんです」

 なるほど、そうか。清酒をつくるときは黄麹菌を使う。だが、味に変化を求め、焼酎のつくるときに使用する白麹菌を使って清酒を醸す蔵が見られるようになってきた。一種のトレンド。店長によると、「四六式」とは、白麹の「しろ」を「四六」と語呂合わせ表示したもの、という。白麹で清酒をつくると、通常の清酒よりクエン酸をはじめとする酸が多く出てくる特徴がある。だから、飲んだとき、酸っぱく感じる。瓶の裏ラベルに書かれている酸度も2.8で、通常の2倍の値だ。ちなみに、泡盛には黒麹菌を使う。さて、飲み続ける。

 酒蛙「爽やかな酸だ。いいね、いいね」

 K 「酸っぱい!」

 酒蛙「余韻も酸だ。さっぱりした、きれいな後味・余韻だ」

 S 「白ワインみたいだ」

 酒蛙「酸と辛みのコラボレーション。これはいいね。油を使った料理や肉料理、味の強い料理、洋食に合いそうだ」

 瓶の裏ラベルの表示は「長野県産美山錦100%使用、精米歩合60%」。そして「このお酒は仕込みに使う麹の一部に白麹を使用した商品です。白麹ゆえに標準的な日本酒より酸度が高めになっております」とこのお酒を紹介している。

 酒名の「残草」が不思議だ。これについて多くのサイトは「商品名の『残草(ざるそう)』とは地名で、蔵が『小字残草(こあざざるそう)』という土地にあった事に由来しているそうです」と説明している。

酒蛙