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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2962】弥右衛門 純米 辛口(やうえもん)【福島】

2017.7.6 21:40
福島県喜多方市 大和川酒造店
福島県喜多方市 大和川酒造店

【P居酒屋にて 全10回の⑨】

 前の年と同じく、四国の酒豪Eと“さし”で飲むことになった。場所は、前年同様、わたくしのホームグラウンドのP居酒屋で。ちょうど1年ぶりだが、インターバルがそんなに空いているようにはおもえない。1カ月ぶりくらいのお手合わせという印象だ。

 わたくしにとっての千葉県初蔵酒4種類「惣兵衛 吟醸 辛口」「秀楽 純米吟醸」「金紋 篠緑 純米」「吉壽 吟醸」を飲んだあとは、既飲蔵酒。店長が「早春 純米吟醸 無濾過 一回瓶火入れ」「田光 純米大吟醸 雄町 無濾過 雫取り 瓶火入れ」「南アルプス 特別本醸造」「不動 夏吟醸 無濾過生 純米吟醸」に続いて9番目に持ってきたのは「弥右衛門 純米 辛口」だった。

「弥右衛門」はこれまで、「カスモチ原酒 弥右衛門酒 18年熟成秘蔵大古酒」(当連載【2298】)、「弥右衛門 純米」(同【2325】)、「弥右衛門 素品」(同【2368】)の3種類をいただいている。さて、今回の酒はどうか。

 酒蛙「たしかに辛口だね。すっきり、クセがない」

 E 「飲みやすい。美味しい」

 酒蛙「ややドライ感がある。しかし、“まじドライ”でないのがいい。“まじドライ”な酒だと旨みが無い。この酒はドライ感がありながら旨みがあるから、いい。酸味も適度にある。旨いなあ」

 店長「はい、これはコスパがいいお酒です」

 酒蛙「旨みのある辛口酒って、本当にいいね」

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。

「当店の一番人気商品。自社田・自社栽培の福島県の酒米、夢の香を58%まで精米した純米辛口。辛口で食事にもよく合い、幅広いお客様におすすめです。冷酒・お燗どちらも楽しめる地元喜多方では普段飲み用としても愛されているお酒。燗酒コンテスト5年連続受賞酒」

 瓶のラベルの表示は「原材料名 米(国産)・米麹(国産米)、精米歩合60%」にとどまり、使用米の品種名を非開示にしているのは残念。

 ホームページで開示している「夢の香」(ゆめのかおり)は、福島県農業試験場が1991年、母「八反錦1号」と父「出羽燦々」を交配、育成と選抜を繰り返し品種を固定。2000年に命名、2003年に種苗法登録された酒造好適米だ。

 酒名「弥右衛門」の由来について、蔵のホームページの年表は「寛政2年(1790) 会津藩5代藩主・松平容頌家老田中玄宰『天明の大改革』殖産興業により、初代の佐藤彌右衛門が酒箒なる酒造免許を受け清酒醸造販売を始める」としている。つまり、初代蔵元さんの名前だったのだ。

酒蛙