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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【2993】百十郎 純米吟醸 G-mid(ひゃくじゅうろう ジーミッド)【岐阜】 

2017.8.2 22:11
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岐阜県各務原市 林本店
岐阜県各務原市 林本店

【H居酒屋にて 全4回の③】

 なじみのH居酒屋の店主から連絡が入った。「新しいお酒が4本入りました」。テイスティングしてほしい、という意味だ。居酒屋の酒メニューは普通、酒名の羅列だけだが、これだとお客さんは、どんな酒質なのか分からない。そこでわたくしは、酒質の内容を1行にまとめたメニューをH居酒屋につくってあげている。これだと酒質が分かるので、お客さんから好評という。

 新しい4本のうち、「自然郷 夏 純米 芳醇純米 無濾過」「自然郷 特別純米 BIO」と飲み進め、3番目にいただいたのは「百十郎 純米吟醸 G-mid」だった。

「百十郎」はこれまで「百十郎 青波 Cool Face」(当連載【1246】)、「百十郎 山廃純米」(当連載【1366】)、「百十郎 無濾過生原酒 青面 うすにごり」(当連載【1397】)の3種類を取り上げている。いずれも、このH居酒屋で飲んでいる。H居酒屋の店主は“歌舞伎フリーク”で、ラベルの隈取りにイチコロなのだ。さて、いただいてみる。

 酒蛙「甘いっ! 香りがメロンだあああ」

 店主「酸がある」

 酒蛙「フルーティ―」

 店主「香りがメロンですね」

 酒蛙「甘みがあり、後味は苦み」

 店主「苦みがある。微妙な酸もある。軽い感じがする」

 酒蛙「甘み、旨み、酸味、苦みを感じる」

 店主「いたって飲みやすい」

 酒蛙「中盤から、酸が味の主導権をとる。きれいな酒という印象」

 店主「辛みもある」

 酒蛙「基本的に旨口。いいね、おいしいね。大人しくて、穏やかな酒質だ」

 店主「お客さんに、トップバッターとして出す酒にいいかも」

 酒蛙「フルーティー&ジューシー。そしてさわやか。濃からず薄からずの、適度な厚み」

 店主「そうですね。ジューシーだ」

 次に、ぬる燗にしていただいてみる。ちろりで湯煎。温度はちょうど40℃。

 店主「あっ、いいっ!」

 酒蛙「メロン香と辛み」

 店主「酸と辛み。おっ、いいね」

 酒蛙「いいね、いいね。辛みが旨みを伴う」

 店主「甘いんだけど、砂糖甘くはない。いいんじゃないの? きれいで、ふつーに飲める」

 酒蛙「甘旨酸+メロン香。バランスがいいね」

 店主「落ち着いている」

 酒蛙「燗冷ましの酸がいい」

 店主「メロン香が分かりやすい」

 酒蛙「この燗酒、マジおいしい」

 二人に好評なお酒だった。

 ラベルの表示は「原料米 岐阜ハツシモ100%使用、精米歩合60%」。また、蔵のホームページは「岐阜G酵母を使用」と開示している。

「ハツシモ」は、愛知県安城農業改良実験所が1935年、母「東山24号」と父「農林8号(近畿15号)」を交配。選抜と育成を繰り返し品種を固定。1950年、「ハツシモ」として命名され、岐阜県が奨励品種に採用した主食用米。かつてコシヒカリと並び称された名品種だが、現在では、岐阜県だけで栽培されている。

 酒名に付属されている「G-mid」の意味について、地酒販売「佐野屋」のサイトは、以下のように説明している。「Gは、岐阜のG、G酵母のG、イメージカラーGreenのG。midは蔵の所在地が日本のど真ん中という意味で、middle of Japanに由来」

「百十郎」のコンセプトについて、蔵のホームページは、以下のように説明している。

「一献の酒を通して安らぎとコミュニケーションを世界中の人々に提供したい。私たちが目指す『日本酒』の夢はここにあります。『百十郎』はその想いを伝えるためのお酒です。

 酒名「百十郎」の由来について、蔵のホームページは、以下のように説明している。

「『百十郎』とは…明治から昭和時代に活躍した、当蔵の地元:各務原市の歌舞伎役者・旅芸人の市川百十郎です。『百十郎』が桜の木を1,200本寄付した現在の『境川』は、『日本さくら名所100選』にも選ばれました。そして境川の隣の各務原市民公園には、今では子供から大人まで男女問わず多くの人々が集います。 人が集う場を作るきっかけを与えてくれた『百十郎』を想い命名致しました」

 ちなみに、この蔵のスタンダードブランドは「榮一」である。

酒蛙

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