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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3600】南 純米吟醸(みなみ)【高知県】

2018.10.21 22:42
高知県安芸郡安田町 南酒造場
高知県安芸郡安田町 南酒造場

【父の日プレゼント 全8回の⑤】

 父の日プレゼントとして、二男からカップ酒の詰め合わせが贈られてきた。味ノマチダヤがプロデュースしたカップ酒だ。ここ数年の恒例で、わたくしは非常に楽しみにしている。むろん、酒の種類が重複することはない。二男はぬかりなく、過去に贈ったものをチェックしているようだ。よってわたくしは毎年、違うカップを楽しんでいる。

 毎日、1個ずつ晩酌で飲み、「磐城壽 純米 海の男酒カップ」「来福 純米カップ 純米吟醸 好適米愛山使用」「早瀬浦 純米 稲穂カップ」「石鎚 吟醸 夏吟 槽搾り」に次いで5番目にいただいたのは「南 純米吟醸」だった。

「南」は当連載でこれまで、今回のお酒を含め6種類を取り上げている。しかも、一升瓶での「南 純米吟醸」(当連載【】)も取り上げている。一升瓶とカップとでは中身は同じだろうが、ラベル表示が微妙に違うので、カップ酒の純米吟醸も取り上げることにする。

 さて、まずは冷酒で。やわらかなアタック。酸が非常に立ち、さわやか感があり、さっぱりすっきり軽快感がある。含み香のメロン香がやや強い。中盤から余韻にかけては辛みと苦み。とくに苦みが強い。酸が良い。旨みもしっかりあり、それでいて軽快感がある。実に飲み飽きしない食中酒だった。毎日の晩酌酒や宴会酒に向いている。

 次に、ぬる燗(40℃)でいただいてみる。酸が極めて立つ。非常にさっぱりとしたタッチ。酸に次いで出てくるのは苦みと辛み。とくに苦みが強い。

 カップのラベルの表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合50%、アルコール分16.0度以上17.0度未満、製造年月2018.6」。使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 この酒を売っている味ノマチダヤ(東京都中野区)のサイトは、この酒を「松山三井を使い軽やかに飲み良い味わいに仕上げました」と紹介している。「松山三井」、実は、わたくしの大好きな酒米である。

「松山三井」は、愛媛県農事試験場が、母「近畿25号」と父「大分三井120号」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定、1953年に命名された主食用米。食味が良いことから一時期、作付面積が全国1位だったこともある。しかし、大粒で粘りがすくないことから次第に衰退していった。しかし、大粒でタンパク質が少なく砕けにくい、という性質は、醸造用米としては最適。このため近年、醸造用米として注目され、いま“第二の人生”を歩んでいる。

酒蛙

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