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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3589】美丈夫 特別純米 夏酒(びじょうふ)【高知県】

2018.10.15 17:12
高知県安芸郡田野町 濱川商店
高知県安芸郡田野町 濱川商店

【TU会例会 全6回の①】

 2カ月に1回のペースで、M居酒屋で開いている異業種間飲み会「TU会」。店主がトップバッターとして持ってきたのは「美丈夫 特別純米 夏酒」だった。

「美丈夫」は、すっきりきれいな飲み口ながら、旨みと酸が感じられる、わたくしお気に入りの銘柄。当連載ではこれまで、11種類の「美丈夫」を取り上げてきた。今回は夏酒。金魚ラベルが涼やかだ。

 酒蛙「おおっ、旨いっ!」
 W 「おいしい」
 K 「後味に辛み。辛みを感じたあと、いい味わい」
 SG「きりっとしている」
 酒蛙「柑橘系の含み香。酸が立って、すっきりさわやかな飲み口。まったく飲み飽きしない。スーパー食中酒だ」
 SG「酸味あり、さわやかですね。高知の酒はおいしいなあ」
 酒蛙「旨みが適度で、余韻は苦み。すっきり、シャープ感がある。とくに柑橘系の香りがいい」

 全員から大好評のお酒だった。「美丈夫」はもともと、酸と旨みを感じるすっきりした淡麗辛口酒で、夏酒的な味わいだった。今回、夏酒を名乗っているものの、酸と旨みがきちんと出ており、しっかりとした味わい。いつもの「美丈夫」とさして違わない味わいだった。夏酒だからといって、単に薄まった味にしないところが、さすが「美丈夫」だ。

 瓶のラベルの表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合60%、アルコール分15%、製造年月2018.7」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 ただ、各酒屋のネット情報では使用米が「松山三井」とのこと。蔵元さんから酒屋さんに流すリリース資料に「松山三井」と表示されているのだろう。

「松山三井」は、愛媛県農事試験場が、母「近畿25号」と父「大分三井120号」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定、1953年に命名された主食用米。食味が良いことから一時期、作付面積が全国1位だったこともある。しかし、大粒で粘りがすくないことから次第に衰退していった。しかし、大粒でタンパク質が少なく砕けにくい、という性質は、醸造用米としては最適。このため近年、醸造用米として注目され、いま“第二の人生”を歩んでいる。

酒蛙

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