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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3588】玉鋼 大吟醸(たまはがね)【島根県】

2018.10.14 23:16
島根県仁多郡奥出雲町 簸上清酒
島根県仁多郡奥出雲町 簸上清酒

 同僚からお酒をいただいた。「玉鋼 大吟醸」。奴ももらいものだが、血糖値が高いので清酒は控えているとのこと。で、わたくしに回ってきた、というわけ。事情がなんであれ、恐縮至極、ありがたい。遠慮せずいただく。

 この蔵のお酒は以前、蕎麦屋で「簸上正宗 純米吟醸 七冠馬 一番人気」(当連載【527】)を飲んだことがある。今回のお酒はどうか。晩酌酒としていただいてみる。

 まずは冷酒で。注ぐと、上立ち香は、メロンのような華やかな香りが広がる。含むと、同様のメロン香状吟醸香が華やか。甘みがまず来る。そしてすぐさま辛みがドドーンと来る。余韻は辛みと苦み。とろみがあり、分厚い酒質。甘みと辛みがかなり強く、酸はほとんど感じられない。ユニークな味構成のお酒だ。とにかく力強い。ガツンと来る、ごついお酒でもある。

 裏ラベルでは燗酒は推奨していないが、ぬる燗(40℃)で飲んでみる。甘みがふわっときて、すぐ太くて強い辛みが広がる。う~む辛い。冷酒のときよりさらに辛みが強まる。

 瓶の裏ラベルはこの酒を「島根県奥出雲の風土に根ざした濃醇な味わいが特徴。香りは穏やかであるが五味のバランスがいい大吟醸酒です」と紹介。

 また、蔵のホームページは、この酒を以下のように紹介している。

「日本刀の原料『玉鋼』を名に冠した大吟醸は、ボディのある味わいが魅力。厳選された酒造好適米『山田錦』を半分以下(35%)になるまでたっぷり時間をかけ精米し、低温にてじっくり醸し出した自信作。ほどよい辛さの中に味の厚みがある大吟醸です。煮魚から肉料理まで幅広く楽しめます」
「大吟醸『玉鋼』、純米大吟醸『たたらの里』は、日本国内唯一地元で生産される日本刀の原料・玉鋼(たまはがね)、そのたたら製鉄より命名。味に幅があり、野太い腰の強い酒質が身上」

 一升瓶が入ってきた箱には以下のような紹介文が掲載されている。「奥出雲 横田の地が雪におおわれる厳寒の時期、厳選された酒米 山田錦と中国山地を源流にいただく斐伊川の伏流水を使って【玉鋼】は生まれます。それは厳選された山田錦を半分以下(35%)になるまでたっぷり時間をかけ精米し、低温にてじっくり醸し出した日本酒の芸術品です」

 瓶の裏ラベルの表示は以下の通り。「アルコール分16度以上17度未満、原料米 兵庫県産山田錦100%使用、原材料名 米(国産)米麹(国産米)醸造アルコール、精米歩合35%、酒母 速醸、日本酒度+3、酸度1.2、甘辛チャート やや辛口寄り、おいしい召し上がり方 冷や◎ ロック○、製造年月2018.6」

 瓶の表ラベルには「泡無酵母発祥之蔵元」と書かれている。これについて、蔵のホームページは、以下のように説明している。

「小社は泡無酵母発祥之地であり、現在の醸造協会泡無酵母は全国の50%強の蔵元が仕込みに使用。小社でもほとんどの仕込みに泡無酵母を使用」
「昭和37年、当蔵の新酒仕込みにおいて『普通ならば酒樽いっぱいに真っ白ながあるはずなのに、時々それが出来ない樽がある』ことを先代 田村浩三と杜氏の立石杜氏が確認。これがの原酒の発見である。これに興味を持たれた当時の東京滝野川・国税庁醸造試験場技官 秋山祐一氏(元 財団法人 日本醸造協会会長)が研究。改良を施し、現在の協会が誕生した。先代の残した大きな功績を称えるために、当時の蔵があった横田町六日市に建立された顕彰碑(平成8年10月建立)の碑文は秋山祐一氏の筆によるもの」

 この蔵の主銘柄「簸上正宗」(ひかみまさむね)の名の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。「明治43年、町内の酒蔵を吸収合併。当時より銘柄を奥出雲一円の旧名『簸上三郡』からとり簸上正宗(ひかみまさむね)と称しています」

酒蛙

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