メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3571】大信州 超辛口 純米吟醸(だいしんしゅう)【長野県】

2018.10.1 21:49
長野県松本市 大信州酒造
長野県松本市 大信州酒造

【K蕎麦屋にて 全13回の⑤】

 久しぶりに酒友オタマジャクシ&ウッチー&美女軍団との飲み会を開いた。わたくしを含め8人のフルメンバー。いつも飲み会場にしているP居酒屋が店を閉めたため、オタマジャクシなじみのK蕎麦屋で飲んだ。K蕎麦屋はキャパは小さいが、酒のラインナップをすべて長野県酒で固めるという、超こだわり店。壁一面に貼られた酒名札を見ても、酒質のひとこと説明をすべての札に丁寧に書き記しており、店主の真摯さが伝わってくる。これを見ただけでも、蕎麦屋さんだが、並みの居酒屋よりはるかに高レベルの店であることが分かる。

「つきよしの 特別純米 無濾過生原酒」「信濃錦 天墜 特別純米生原酒 美山錦」「信濃錦 一瓢 生酒 特別純米大辛口」「大雪渓 純米」と飲み進め、5番目にいただいたのは「大信州 超辛口 純米吟醸」だった。

「大信州」は、今回の酒を含め6種類を当連載で取り上げている。飲んだ酒によるのかもしれないが、わたくしが飲んだ「大信州」は、甘さが立つものが多かった。今回のお酒は、オタマジャクシが「俺、飲みたい」とリクエストしたもの。さて、いただいてみる。

 オタマジャクシ「おいしいじゃないですか!」(酒蛙が「甘い傾向にある」と言ったのを受けたコメント)
 美女MIさん「パインの香り。缶詰のパインのような甘み」
 酒蛙「一瞬、甘いかな、とおもったけど、中盤から辛みが支配する。基本は辛口。吟醸香がやや華やかな芳醇辛口酒。Mさんのパイン似は、分かるような気がする」
 美女MIさん「含み香が、ぱいちゅう(白酒)みたい」
 酒蛙「甘辛い。余韻は辛み。余韻の辛みが長く続く」
 美女MIさん「基本はパイン」
 ウッチー「とろみがある」
 酒蛙「とろみは無い。吟醸香がやや華やかな芳醇辛口酒は珍しい。甘旨みの乗った辛口酒は、酒造技術的には甘旨みと辛みという二律背反を同居させた高度なテクニックだ。辛口酒はたいてい淡麗辛口だから今回の酒は珍しい」

 瓶の裏ラベルは、蔵の考え方を以下のように紹介している。

「大信州は酒が持って生まれた無垢な姿を出来る限り手を加えずにそのまま瓶に詰めることに努めます。そのため、上槽しており引きした後、即瓶詰めし、冷蔵庫で瓶貯蔵します。大信州は全ての工程で手間を惜しまず、丁寧な酒造りをすることで、『洗練・軽快』な味わいを創り出しています。大信州が使用する酒米は、すべて契約栽培した長野県酒造好適米です」

 裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合59%、アルコール分16度、製造年月2018.03(瓶詰め年月)、蔵出年月2018.06」。こだわって造っているのは、上記の口上を読めば分かるが、その割には使用米の品種名を非開示にしているのは残念だ。しかし、製造年月と蔵出年月を表示していることはひじょうに親切だ。とくに分かりにくい製造年月をかっこ書きで(瓶詰め年月)と補足しているところが非常に良い。

 酒名および蔵名の「大信州」の由来について、コトバンクは「酒名は、美しい大自然と素朴な人情味あふれる信州を表現したもの」と説明している。

酒蛙

関連記事 一覧へ