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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3565】千徳 純米(せんとく)【宮崎県】

2018.9.27 0:01
宮崎県延岡市 千徳酒造
宮崎県延岡市 千徳酒造

【N居酒屋にて 全4回の③】

 仕事で同業他社と懇親するのは、よくあること。今回もそれ。先方は、わたくしの好みを忖度し、ぬる燗専門店を会場に設定した。これはうれしい。いまでも、繁盛店の居酒屋店主が「おっと、そのお酒を燗にするのかい? もったいないったらありゃしない。そのお酒は冷やで飲んでくれ!」と堂々大声で客に注意する光景を時々目にする。このような居酒屋は豆腐の角に頭をぶつけて死んでね! 清酒は、発泡系の酒以外は大吟醸でもなんでも燗にできるのだ。だから、燗酒専門店があるのは、我が意を得たり、で、嬉しい限りだ。

 わたくしがまず「天明 槽しぼり 純米 火入 オレンジの天明」を選び、次に同僚が「喜楽長 辛口純米」を選んだ。このあと沖縄県の「黎明 本醸造 上撰」(当連載【252】)と鹿児島県の「薩州正宗 純米 生貯蔵」(当連載【970】)と南の清酒を飲み、その流れで次に宮崎県の「千徳 純米」をいただいた。

 千徳酒造の酒はこれまで、当連載で「蔵の真心 荒ばしり 純米 無濾過生原酒」(当連載【6】)と「夢の中まで 純米吟醸」(当連載【592】)を飲んだことがあるが、「千徳 純米」は初めて。ぬる燗でいただいた。

 すっきり、さっぱり。これが第一印象。南の清酒だから甘みが強く出ているのではないか?と予想したが、全く外れてしまった。酸味が適度に出ている。そして、旨みと甘みも適度。表現できない、独特な香味をほのかに感じる。

 瓶のラベルの表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合60%、アルコール分15度、県産米使用」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 ただ、蔵のホームページはこの酒のスペックを「原料米:米麹(高千穂産 山田錦100%使用)、アルコール度数:15.5度、精米歩合:60%、日本酒度:+2.0、酸度:1.5」と表示、使用米の品種を開示している。

 蔵のホームページはこの酒を「日本人の源である米。その旨みを1滴、1滴に封じ込めた、飲みごたえのある純米酒」と紹介している。

 酒名および蔵名「千徳」の由来について、コトバンクは「酒名は『飲めば千の徳を得る』の意」と説明している。公募により決定したといわれている。

酒蛙

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