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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3557】奥播磨 純米吟醸 深山霽月 生(おくはりま みやませいげつ)【兵庫県】

2018.9.18 16:39
兵庫県姫路市 下村酒造店
兵庫県姫路市 下村酒造店

【K居酒屋にて 全13回の⑧】

 酒友の唎酒師Nさん・Dさんと半年ぶりの飲み会。いつもは、TT居酒屋で飲み会を開いてきたが、TT居酒屋が店を閉めたため、Nさん推薦のK居酒屋で開いた。酒を1合単位では出さない店で、激しいカルチャーショックを受けた。長い居酒屋人生で初めてのこと。フロアには、知識豊富な20歳代女性の日本酒ナビゲーターがいて、あれこれ教えてくれる。お酒はすべて彼女に任せて飲むことにする。

「神蔵 七曜 純米大吟醸 無濾過生原酒」「月山 芳醇辛口 純米 無濾過生原酒 おりがらみ」「木内 純米吟醸 生酛造り 生原酒 しぼりたて」「瀧自慢 純米吟醸 雄町 本生」「悦凱陣 純米吟醸 ブルーボトル 無ろ過生」「李白 やまたのおろち 超辛・特別純米 黒ラベル」「玉川 特別純米 強力 無濾過生原酒」「日置桜 強力 純米 八割搗き」に続いて彼女が持ってきたのは「奥播磨 純米吟醸 深山霽月 生」だった。

「奥播磨」は、わたくしの口に合う酒で、一時期しばらく「奥播磨 純米 山田錦八割磨き 生」(当連載【75】)を家飲み晩酌酒のレギュラーにしたことがある。飲む機会が多い酒で、今回の酒を含め14種類を当連載で取り上げている。さて、いただいてみる。

 酒蛙「来た来た来た! 奥播磨DNAの菌類的木的古紙的香りが! これがいいんだな♪」
 N 「いいね。バランスがとれている」
 酒蛙「地味めな、やわらかな味わいだ」
 N 「こういう酒を夏の縁側で飲みたいね」
 D 「のど越しが良い」
 酒蛙「旨みと酸がいい。余韻の苦みと酸が長く続く。三浦しをん的に余韻が長く続くのがいい」(【注】三浦しおんは作家)

 瓶のラベルは大半の「奥播磨」デザインではなく、特別仕様だ。そこには「山の奥深くの森、先ほどまでの雨に洗われて、澄み渡る空を鮮やかな月の光が等しく降り注ぎます」と書かれている。情緒的観念的な文章だが、この酒のコンセプトをあらわしているものとみられる。深山の雨上がりの月のように、落ち着いた、清々しくきれいな味わい、とでもいうような。

 蔵のホームページはこの酒を「心落ち着く旨みあるお酒。深山霽月(みやませいげつ)。辛味、酸味を控えた優しい口当たり。よく冷やしてお召し上がりください」と紹介している。
 
 裏ラベルの表示は「原材料名 米(兵庫夢西9期100%使用:兵庫県産)米麹(山田錦100%使用:兵庫県産)、精米歩合55%、アルコール分17.0度以上18.0度未満、製造年月30.07、29BY」。

「兵庫夢錦」は兵庫県立中央農業技術センター酒米試験地が1977年、母(「菊栄」と「山田錦」のF2)と父「兵系23号」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定、1986年に命名、1987年に種苗法登録された酒造好適米。

酒蛙

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