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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3528】竹泉 熟成愛酒 りん(ちくせん)【兵庫県】

2018.8.19 17:25
兵庫県朝来市 田治米
兵庫県朝来市 田治米

【S居酒屋にて 全10回の⑨】

 Mうなぎ屋で飲み会を開いた。プロ野球デーゲーム観戦の前夜祭だ。5人でそれぞれ7種類のお酒をいただき、KとわたくしはS居酒屋に転戦した。この店は、酒友Oから紹介されたものだ。Oは、いくら飲んでも表情一つ変えない。だからわたくしは、彼を鉄仮面と呼んでいる。鉄仮面が推薦した店だから間違いはないだろう、と暖簾をくぐった。すぐに、いい店であることが分かった。

「秋鹿 純米大吟醸 レトロラベル」「小左衛門 Dessin 根っこ 生」「秀よし 純米吟醸 ひまわり」「与右衛門 夏ぎんが 純米吟醸 無濾過生原酒」「白隠正宗 純米 生酛 誉富士 ひやおろし28BY」「梅錦 山川流 純米」「勇心 純米 山田錦 精米歩合80」「玉櫻 生酛純米 五百万石 70」に続いて9番目に選んだのは「竹泉 熟成愛酒 りん」だった。

「竹泉」は、今回のお酒を含めこれまで当連載で3種類を取り上げている。今回の酒は、ラベルがユニークだったので選んだ。昔の言葉でいえば“ジャケ買い”(LPレコードの時代、その音楽は知らないけど、ジャケットが気に入ったので買うことをいう)だ。

 ラベル中央に「淋しがりやが 一升さげて さびしがりやに 逢いにくる」と書かれている。一般的に共感する人は多いのだろうが、わたくしは子どものときから、一人遊びが大得意。さびしがりやではまったくない。居酒屋だって、一人飲みが基本だ。さて、今回の酒は室温管理されていたものをいただいた。お酒は色づいており琥珀色。さて、いただいてみる。

 熟成香がたっぷり出ている。これが第一印象。辛口の熟成酒で、甘みと旨みも出ているが、辛みが勝る。酸は前面には出て来ないが、背後にうっすらとその存在感を示している。この酒、室温(室温といっても、日向燗よりすこし低め)でいただいたが、ぬる燗~上燗あたりがどんぴしゃりのような気がする。

 ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「2016年 一期一会ノ特別愛酒
秋風が吹きかけた頃、一年に一度だけ、蔵で寝かせたとっておきの熟成酒をブレンドし蔵出しいたします。今年2016年は、山田錦70%精米四年熟成を40%、特別栽培米五百万石60%精米の五年熟成を30%、山田錦60%精米の四年熟成を30%としました。まろやかな米の旨味と、美味しい酸味をお楽しみください」

 この紹介文を見ると、スペック的には純米酒。ラベルの表示は「原材料名 米(国産)・米麹(国産米)、アルコール分15度」。

 酒名「竹泉」の由来について、コトバンクは「酒名は、円山川上流の『竹の川』の水を仕込みに用いたことと、蔵元の出身地『和泉の国」に由来』と説明している。

酒蛙

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