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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3507】屋守 純米中取り 仕込み28号 直汲み無調整生酒(おくのかみ)【東京都】

2018.8.6 21:43
東京都東村山市 豊島屋酒造
東京都東村山市 豊島屋酒造

【日本酒研究会月例会 全4回の④完】

 異業種の酒飲み人が月1回、M居酒屋に集う日本酒研究会。研究会とは名ばかりで、単なる飲み会。ちょっとカッコつけて研究会だ。今回は、異動でこの地を転出する2人と、転入する2人が参加、計8人でにぎやかに会を開いた。

 店主が「九頭龍 純米 夏しぼり」(当連載【2530】)「山男山 純米吟醸」「天満月 純米大吟醸」「高千代 純米 扁平精米大辛 +19 無調整生原酒 おりがらみ」に続いて最後4番目に持ってきたのは「屋守 純米中取り 仕込み28号 直汲み無調整生酒」だった。

「屋守」は今回を含め、当連載で9種類を取り上げている。力強くパンチのある濃醇酸味酒、という強烈なイメージを持っている。今回の酒は「屋守 純米中取り 仕込み24号 直汲み無調整生酒」(当連載【3479】)とは、仕込み番号違いだ。

 当研究会のメンバーFは、この「屋守」が大好き。いつも「屋守」を飲むとき、うっとり恍惚表情を浮かべたものだった。Fは今回、久しぶりに飲んだ。

 酒蛙「美味しいなあ」
 T 「ボトルの色、いいね。W杯サッカーで、コロンビアに勝った侍ジャパンの色だ」
 酒蛙「甘みと旨みが出ており、ピリピリガス感もある。余韻は苦み」
 T 「本当に美味しい。洋酒っぽいね」
 F 「数年ぶりに『屋守』を飲んだ。ずっと飲みたいとおもっていたんだけど、我慢してきた。やっぱり『屋守』はいいね、美味しいね。でも、俺の舌が変わったのかなあ。いつもの『屋守』よりパンチが無いような・・・」
 酒蛙「Fさんの舌は変わっていないよ。これ、『屋守』の夏酒なんだよ。本来の『屋守』は濃醇酸味酒だが、これは、旨さが適度でさっぱりすっきりしたタッチだ」
 F 「納得です」

 瓶の裏ラベルには、どの「屋守」にも書かれているお約束の言葉が掲載されている。「喜怒哀楽が重なり合う時の中 その瞬間の気持ちにそっと寄り添い また、未来を変えるチカラの一杯に  蔵元一同」

 裏ラベルの表示は「原料米 広島県産八反錦、精米歩合 麹米50% 掛米55%、アルコール分16度、日本酒度+1.0、酸度1.4」。

「八反錦」は広島県立農業試験場が1973年、母「八反35号」と父「アキツホ」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定、1983年に命名、1984年に種苗法登録された酒造好適米。

 酒名「屋守」の由来とコンセプトについて、蔵のホームページは、以下のように説明している。

「豊島屋酒造を守り続けていく気持ちと酒販店様、料飲店様の繁栄を守るような作品を醸し続ける思いから銘名いたしました。限りなく手作業重視の小仕込を行い、「香りよく優しい味わい」をコンセプトに醸し、全量無調整(無濾過・無加水)、全量ビン貯蔵を行っております」

「屋守」について、蔵は「おくのかみ」と読ませているが、飲み手側はほとんど“重箱読み”で、「やもり」と呼んでいる。当然、蔵は承知の助で、瓶の裏ラベルにヤモリの絵を載せ、ヤモリの背番号として仕込み番号を入れている。ちなみに今回の酒は仕込28号だから、ヤモリの背番号は28番だ。

 背番号28のプロ野球選手としては、阪神時代の江夏豊、阪急時代の星野伸之、読売時代の新浦寿夫らが記憶に残っている。

酒蛙

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