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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3502】紀土 純米吟醸 夏ノ疾風(きっど)【和歌山県】

2018.8.1 22:58
和歌山県海南市 平和酒造
和歌山県海南市 平和酒造

【B居酒屋にて 全3回の②】

 なじみのスナックのママからメールが入った。「きょう、B居酒屋、混んでいるかな。ひとりで晩酌に行こうかな」。ぬぬぬ、同伴の誘いを婉曲に言っているではないか。そう忖度し、B居酒屋に出掛けた。わたくしは清酒を4種類、ママはビールだ。

 まず選んだのは「流輝 豊穣 純米 無ろ過 生」。続いていただいたのは、「紀土 純米吟醸 夏ノ疾風」だった。「紀土」は今回を含め、当連載で6種類を取り上げている。セメダイン香(ベンゼン環芳香族系の芳香)が出て、やんちゃで、しっかりとした力強い味わいの酒、というイメージを持っている。今回のお酒はどうか。

 やさしくて、ふくよか、さわやかなタッチ。旨みあり、さわやかな酸が立ち、旨酸っぱい味わい。しかし、重くはなく、シャープ感と軽快感がある。飲み飽きしないタイプで、カジュアル感がある。これまで「紀土」に持っていた力強い飲み口というイメージではなく、軽快感があるのが大きな違い。また、特長だったセメダイン香が出てこない。酒名の副題「夏ノ疾風」で分かるように、この酒は夏酒。「紀土」が夏酒をつくったらこのような酒質になった、ということなのだろう。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「蔵は、山地の多い和歌山でも山の麓の盆地に位置します。朝夕の冷え込みが厳しく、また木や山、大地に磨かれた地下水が豊富な酒造に適した場所です。口当たりの柔らかさ、口に入ったときの香りが特徴です。夏らしく爽快感のある酸味をお楽しみ下さい。紀州の風土を感じていただければ幸いです」

 裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合 麹米50%・掛米55%、アルコール度数15度」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 酒名「紀土」の由来について、コトバンクは「酒名は『紀州の風土』と英語『kid(子ども、若者)』をかけ合わせて命名」と説明している。法律では、kidは酒を飲めないんだけどなあ・・・(苦笑)

酒蛙

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