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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3476】SABA de SHU(さばでしゅ)【茨城県】

2018.7.13 13:45
茨城県水戸市 吉久保酒造
茨城県水戸市 吉久保酒造

 

【日本酒研究会月例会 全5回の③】

 異業種の酒飲み人が月1回、M居酒屋に集う日本酒研究会。研究会とは名ばかりで、単なる飲み会。ちょっとカッコつけて研究会だ。今回はS、Fが仕事のため欠席、5人での例会となった。

「白笹鼓 特別純米」「箱根海道 純米」という、わたくしにとっての初蔵酒を2種類飲んだあと、店主が持ってきたのは「SABA de SHU」だった。一同、あまりのサバの具象画ラベルに目が点になる。そして、鯖専用日本酒であることを知り、二度びっくりだ。かなりの“飛び道具”っぽいお酒だ。こわごわいただいてみる。まずは、お酒だけで。

 酒蛙「悪くない。すっきり軽快。淡麗」
 T 「飲みやすい」
 KO「水の如し。サバとのコラボが楽しみだ」
 酒蛙「甘みがあるが、酸・辛・苦がすくなく感じる」

 なんと、M居酒屋がサバを常備している、という。M居酒屋に通って足掛け11年になるが、全然知らなかった。石川県の超肉厚一夜干しサバという。聞くだけでよだれが出そうだ。さっそく焼いてもらう。そして酒と合わせた。

 酒蛙「おやっ? 酒の味が消えたぞ???」
 KO「サバと合うのかな???」
 T 「サバの味が勝つような気がする」
 KO「うむ、酒とサバがけんかしないぞ。合っているね」
 T 「酒がくいくい進む」
 酒蛙「酒を飲んでいるんだけど、酒の味とサバの味が完璧に融合し、酒を飲んでいることを感じさせない。すごいなあ。こんな酒は初めてだ」
 T 「サバが脂っこいから、この酒質が合うんだ。酒がサバの脂を洗い流してくれる」
 みんな「すげぇ。プロのコメントだ」

 瓶のラベルはこの酒を以下のように紹介している。「鯖専用日本酒。このお酒は、鯖をより美味しくお楽しみ頂く為に造った日本酒です。〆鯖、焼鯖、鯖煮とサバざまな、鯖料理と供にお楽しみ下さい」

 また、蔵のホームページは、以下のようにもっと具体的に紹介している。

「鯖をより美味しく食べてもらう為に作った『鯖専用日本酒』です。多種の日本酒のブレンドにより、酸度、アミノ酸が高く、サバの旨味をより楽しむ事ができ、また鯖の脂を洗い流す味わいに仕上げました。
知っていましたか? 蔵のある茨城県は鯖の水揚げ高日本一143,403トン(2017年)であり、25.7%のシェアを誇るサバ大国です」

 Tのコメントと同じことが書かれていたことにびっくりだ。また、サバの水揚げ高日本一が茨城県とは知らなかった。ああ驚いた。

 2018年3月8日付の毎日新聞サイトは、以下のように紹介している。

「サバに多く含まれるうまみ成分のイノシン酸と相性が良いとされるアミノ酸を多く含むのが特徴。酸味がやや強くさっぱりとした味わいで、サバのうまみを引き立てて、よりおいしく食べられるという。

 瓶のラベルの表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)醸造アルコール、アルコール分15度」。これだと普通酒とおもわれる。

 日本酒サイト「Osakelist」に、蔵の吉久保博之社長のインタビューが載っていたので、以下に転載する。

 -「サバデシュ」開発の経緯を教えてください
 株式会社ブランド総合研究所が毎年発表する「都道府県の魅力度ランキング」において、茨城県は5年連続ワースト1です。魅力が無いなら魅力を作ろうと、水産卸会社、水産加工会社、弊社の3社でサバの干物「天下一品 酒びたし鯖」を2016年に発売したのが始まりです。

 -全ては茨城県のPRが目的にあったわけですね?
 その通りです。2017年11月千葉県銚子市で行なわれた「サバサミット」におきまして、「天下一品 酒びたし鯖」が大変好評で完売した様子を見て、よりサバを美味しく食べることのできる日本酒を造ろうと思い「サバデシュ」を造りました。

 -「サバデシュ」開発にあたって苦労した点はなんでしょう?
 サバをより美味しく食べるためのお酒ということで、〆サバ、焼サバ、サバの味噌煮、燻製サバなどバラエティー豊かなサバの調理法に合わせることが大変でした。いつかサバに当たるんではないかというほど試食、試飲を繰り返し(笑)、やっと納得のいくお酒になりました。なので、苦労はサバの食べすぎ、試飲のしすぎに尽きます。

     ◇

 この蔵の主銘柄は「一品」「百歳」。「一品」の由来についてコトバンクは、「当初『甕(みか)の月』という銘柄だったが、明治に入り『天下一品』にちなみ銘柄を統一」と説明している。

酒蛙

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