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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3441】百貴船 純米 万葉木の芽峠(ももきぶね)【福井県】

2018.6.18 22:11
福井県南条郡越前町今庄 畠山酒造
福井県南条郡越前町今庄 畠山酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の②】

 異業種の酒飲み人が月1回、M居酒屋に集う日本酒研究会。研究会とは名ばかりで、単なる飲み会。ちょっとカッコつけて研究会だ。今回はSとFが仕事のため欠席、5人による月例会となった。

 店主が「白駒 純米 いまじょう」に続いて持ってきたのは、これもわたくしにとっての初蔵酒の「百貴船 純米 万葉木の芽峠」だった。わたくしは無謀にも、全国の全現役蔵の酒を飲むことを目指しており、これに店主が賛同。月例会のたびに、わたくしにとっての初蔵酒を探し出してくれている。ありがたい。感謝感激だ。さて、いただいてみる。

 酒蛙「昭和レトロ感的熟成感的クラシカル香味は、(直前に飲んだ『白駒』よりも)こっちの方が強い。辛みがある」
 KO「さっきと同じ味わいだね。クラシックな日本酒だ」
 酒蛙「甘みと辛みが強い」
 T 「酸味がある。飲みやすい」
 酒蛙「うん、飲み進めていったら酸が出てきた」

 瓶のラベルの表示は「アルコール分15度以上16度未満、原材料名 米(国産)・米麹(国産米)、精米歩合60%」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 ラベルに「草の葉にかどでせるみの木の芽山 雲に道ある心地こそすれ」という歌がデザインされている。これだけだと、なんなのかさっぱり分からない。歌を載せるというアイディアがあるのなら、もう一つ発展させ、飲み手に分かるような説明を加えるべきだ。蔵元さんだけが分かってもいけないのだ。

 さて、この歌は鎌倉時代初期の禅僧で、曹洞宗の開祖・道元禅師(1200年1月19日~1253年9月22日)が詠んだもので、南越前町の木ノ芽峠にある歌碑の歌だ。道元禅師は、病気のため京都へ帰る際、弟子の徹通と木ノ芽峠で別れた。その決別の際に詠んだ歌とされている。約600年後の1842(天保13)年に歌碑が建立された。

 ウィキペディアによると、木ノ芽峠(きのめとうげ)は、福井県の嶺北(越前地方)と嶺南(若狭地方)を隔てる峠。木ノ目峠、木辺峠、あるいは木部山とも表記される。国造が分立した時代には、木ノ芽峠以北が越国の領土で、木ノ芽峠以南がヤマト王権の領土であった。従って、現在でも木ノ芽峠を境にして、北側が北陸文化圏、南側が近畿文化圏となっている。

 また、「九頭龍・地酒百蔵」のサイトは、「古来より越前の要衝だった【木の芽峠】。源氏物語の作者紫式部も父の国司赴任に帯同し、この峠道を通ったと言われています」と記している。

酒蛙

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