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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3421】香露 純米吟醸(こうろ)【熊本県】

2018.6.3 16:33
熊本県熊本市 熊本県酒造研究所
熊本県熊本市 熊本県酒造研究所

【S居酒屋にて 全12回の①】

 酒友オタマジャクシ&美女Mさん、Sさんと久しぶりの飲み会を開いた。いつもはP居酒屋で開いてきたのだが、P居酒屋が店を閉めたため、何回か行ったことがあるS居酒屋に会場を移した。

 トップバッターは「香露 純米吟醸」だった。「香露」は以前、「香露 大吟醸」(当連載【2103】)を取り上げたことがある。「大吟醸」と「純米吟醸」は姉妹品。いただいてみる。

 酒蛙「甘旨酸っぱい。酸がいい」
 オタマジャクシ「甘みが強い」
 酒蛙「穏やかで、やさしい香り」
 オタマジャクシ「昔飲んだ『香露』の味と同じだ。甘みに特徴がある」
 酒蛙「余韻は辛み。全体的にしっかりとした味わいで、バランスが良い」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「大吟醸『香露』の姉妹品。穏やかな香りとコク、そして余韻のある純米吟醸独特の風味は、阿蘇の伏流水と厳選された米にこだわり、伝承の技と心を受け継ぐ卓越した杜氏だけが醸し出せる究極の逸品。この酒の、上品な味わいと馥郁たる吟醸香を存分にお楽しみ下さい」

 裏ラベルの表示は「アルコール分16度、原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)、精米歩合 麹米45%・掛米55%」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 この蔵は、協会9号酵母の発祥蔵として著名。1953(昭和28)年ごろ、この蔵で、のちに「お酒の神様」と称された野白金一によって保存酵母から分離された。吟醸酒の発展に大きな役割を果たした酵母で、1990年代半ばまで鑑評会出品酒にもっとも使われていた。今日でも吟醸酒の多くに用いられている。

 別名「熊本酵母」と言い、一時期、鑑評会出品酒の多くは、金賞狙いで香りを出す9号酵母を使った。この動きは「YK35」に代表され、「YK35」は清酒業界の“流行語”というか“公式”になった。すなわち、鑑評会で金賞をとるためには、米は山田錦(Y)を使い、酵母には熊本酵母(K)を使用、さらに精米歩合は35%(35)まで磨けばいい、という内容だ。各蔵はこぞって「YK35」の酒を造り、鑑評会に出品したものだった。
 
 酒名「香露」は、一般公募により命名されたとのこと。

酒蛙

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