メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3419】ふり袖 特醸酒(ふりそで)【京都府】

2018.6.2 16:07
京都府京都市伏見区 北川本家
京都府京都市伏見区 北川本家

 酒友2人と一緒に3人で、東京・浅草の「駒形どぜう」に出掛けた。3人が所属する飲み会の主要メンバーが、次は「駒形どぜう」で飲み会を開きたい、と言い出したので、ロケハンに訪れたのだった。もっともわたくしは10年以上前、単騎、このドジョウ屋さんで酒を飲みながら、全商品をいただいたことがあり、勝手は知っている。要するに酒友2人と一緒に、酒を飲みたかったのだ。

 さて、どじょう鍋などを注文する。こいつと合わせる酒は、やっぱり熱燗だろうな、とおもい仲居さんに「熱燗をお願いします」と銘柄を問わず、注文した。燗酒は1種類。京都・北川本家の「ふり袖 特醸酒」だった。いわゆる普通酒だ。

 この蔵のお酒は以前、「富翁 大吟醸純米 吟の司」(当連載【2111】)を当連載で取り上げたことがある。今回の酒はどうか。

 3人で乾杯。猪口を口に運ぶ。うむ、しゃっきり辛い。この辛みは旨みを伴い、奥にすこし甘み。クセ無く、飲みやすい。ざっくり言うならば、きれいな淡麗辛口酒か。普通酒で「きれいな」という形容は、まず無いが、この酒の場合はつい、使いたくなる酒質だった。温度が下がってくると、甘みが出てくる。しかし、嫌な味わいはない。嫌な部分が一切無い、けっこうなレベルの普通酒だとおもった。酸も適度に出ているので、全体を引き締め、まったく飲み飽きしない。う~む、これはいい。

 瓶のラベルの表示は「アルコール分16度、原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール」。酸味料や糖類が入っていない、醸造アルコールだけを添加した普通酒だった。道理で、“ふつうの普通酒”(おかしな表現だが・・・)とは違う酒質だ、と感じたわけだ。

 この蔵の主銘柄は「富翁」(とみおう)。その由来について、コトバンクは、「酒名は、『心の豊かな人は晩年になって幸せになる』という意味をもつ中国・四書五経にあることば『富此翁』にちなみ命名」と説明している。

 3人で銚子6本を飲みながら、どじょう鍋、どじょうの蒲焼、どじょうの唐揚げ、どじょう汁、どじょうの骨せんべいをいただき、次に転戦した。

酒蛙

関連記事 一覧へ