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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3396】紀土 無量山 純米大吟醸 VINTAGE2017(きっど むりょうざん)【和歌山県】

2018.5.19 14:58
和歌山県海南市 平和酒造
和歌山県海南市 平和酒造

【B居酒屋にて 全6回の⑤】

 ほぼ1カ月ぶりにB居酒屋に顔を出す。B居酒屋は冷蔵庫に約200本の清酒を常備させ、時々ラインナップを入れ替えている。だから、月に1回程度冷蔵庫をのぞき、これまで飲んだことのない酒を探し出して飲むことを楽しみにしている。

「五凛 純米大吟醸 生酒 山田錦」「白龍 純米吟醸 直汲み 無濾過生原酒」「神雷 千本錦 無濾過生原酒」「楯野川 純米大吟醸 直汲み生」と飲み進め、5番目にいただいたのは「紀土 無量山 純米大吟醸 VINTAGE2017」だった。

「紀土」はけっこう飲む機会が多い酒で、これまで6種類を当連載で紹介している。このうち、無量山シリーズは「紀土 無量山 純米大吟醸 山田錦35%」(当連載【2327】)に次いで2種類目。前回の使用米と精米歩合は、山田錦35%だったが、今回は山田錦40%。わずか5%の違いで造り分けているとは! これは驚きだ。無量山シリーズは、前回も今回も同じB居酒屋で、だ。さて、いただいてみる。

 香りは抑えている。甘旨酸っぱい濃醇フルボディー酒。これが第一印象。余韻は酸が中心で、苦みと辛みはわずか。「紀土」で特徴的なセメダイン(わたくしが好きな、バナナ香似のベンゼン環芳香族系の芳香)がいない。ふくよかで、やわらかくて、力強い。余韻はやがて、苦みが支配的になる。このエンディングの苦みは、「紀土」のDNAか? 飲み進めていくと、甘みがけっこう前に出てくる。

 前回の「紀土 無量山 純米大吟醸 山田錦35%」同様、セメダイン香が全く無く、そして、上記のように、非常にレベルの高い、まとまったお酒だったのだ。「紀土」蔵の、ふところの深さを見たおもいがした。かなりの造り手だとおもった。

 セメダイン香が出ているヤンチャな「紀土」も大好きだが、落ち着いている「紀土」もまたいい。

 瓶の裏ラベルの表示は「精米歩合 40%(山田錦100%)、アルコール度数15度」

 酒名「無量山」の由来について、瓶の裏ラベルは以下のように説明している。

「平和酒造の蔵元である山本家は酒造りを始めたのが1928年。その前は無量山超願寺というお寺でした。現在でも平和酒造のことを超願寺と呼ぶ人がいるのはそのためです。その山号である無量山の名前を冠したこの酒は紀土シリーズの最高峰シリーズになります。『無量山 純米大吟醸』は最高水準の山田錦を40%まで精米を行い和歌山の清らかで滑らかな湧水で醸しました。紀州の風土をお感じいただければ幸いです」

 主銘柄「紀土」の由来について、コトバンクは「酒名は『紀州の風土』と英語『kid(子ども、若者)』をかけ合わせて命名」と説明している。う~む、「kid」というと、美空ひばりの「東京キッド」を瞬間的に連想するわたくしである。歳だなあ(苦笑)

酒蛙

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