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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3383】だいせん 純米吟醸【鳥取県】

2018.5.11 21:31
鳥取県西伯郡伯耆町 久米桜酒造
鳥取県西伯郡伯耆町 久米桜酒造

【山陰酒 全4回の③】

 山陰地方を旅行した。旅先での楽しみはポイントは、お土産屋さんの酒コーナーをのぞくこと。東京の酒屋さんでは出回らない、地域限定酒と巡り会うことが多いからだ。今回はこうして集めた4種類を宅配便で自宅に送り後日、晩酌酒としていただいた。

「玉櫻 殿」「金鳳 松江城 純米吟醸」という、ともに、わたくしにとっての初蔵酒を飲んだあと、3番目にいただいたのは「だいせん 純米吟醸」だった。この酒は久米桜酒造のもので、同酒造のお酒は、今回の旅行で鳥取県米子市の旅館に泊まったとき、夕食の際、「久米桜 特別純米 八郷」(当連載【3369】)をいただいた。わたくしにとって、初蔵だった。さて、今回のお酒をいただいてみる。

 まずは冷酒で。すっきりとしたタッチで、酸が非常に立つ。旨みは適度。木香のような独特の含み香が最大の特徴。中盤から余韻にかけて辛みがあり、エンディングも辛み。酸が出ているので飲み飽きしないタイプ。宴会酒に最適だ。飲み進めていったら、けっこうしっかりとした味わいに感じられるようになる。

 次に、ぬる燗でいただいてみる。温度はちょうど40℃。旨みを伴った甘みが前に出てくる。これが第一印象。そして、一呼吸置いてから酸が広がる。この酸は辛みを伴い、余韻は辛み。そして次第に辛みが支配的になる。

 蔵のホームページはこの酒を「この純米吟醸酒はほのかに甘い果実香をはなち、口に含めばやや辛口で旨味のあるお酒です」と紹介している。


 瓶のラベルの表示は「原材料 米(国産)米麹(国産米)、アルコール度16度以上17度未満、精米歩合50%」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念。しかし、蔵のホームページでは「原料米 山田錦・玉栄」と開示している。

「玉栄」は愛知県農業試験場が1954年、母「山栄」と父「白菊」を交配。育成と選抜を繰り返し開発、1965年に命名された酒造好適米。現在は滋賀県を中心に栽培されている。

 酒名「だいせん」は、中国地方の最高峰を誇る「伯耆富士」と呼ばれる、姿が美しい大山(標高1,729m)のこと。日本百名山や日本百景にも選定され、鳥取県のシンボルの一つ。

 この蔵の主銘柄と蔵名「久米桜」の由来について、コトバンクは、「酒名は、久米城と呼ばれた米子城址に咲く桜の花に由来」と説明している。

酒蛙

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