メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3370】野添 純米吟醸(のぞえ)【鳥取県】

2018.5.3 21:28
鳥取県倉吉市 中井酒造
鳥取県倉吉市 中井酒造

【鳥取にて 全3回の②】

 鳥取地方を旅行した。わたくし、旅行にはまったくこだわらない。旅行計画を立てたり、各種予約をするのが面倒臭いので、いつもパック旅行を利用している。鳥取県はいちども足を踏み入れたことがない県だったので、期待大だ。

 1泊目は温泉旅館に泊まった。わたくしにとっての初蔵酒が2種類あった。初蔵酒に出会うのが、旅行の醍醐味だ。そうおもうのはわたくしだけかもしれないが・・・。最初に飲んだ初蔵酒は「久米桜 特別純米 八郷」で、次にいただいた初蔵酒は「野添 純米吟醸」だった。

 冷酒でいただく。酒は300ML入り瓶。酒器はガラスのコップだ。

 さっぱりとした飲み口で、酸がかなり立っている。辛みが適度に出ており、シャープ感のある飲み口だ。

 かなり、昭和レトロ的熟成感的クラシカル香味が強い。ガラスのコップで飲むと、そのにおいがかなりきつい。ガラスのコップに酒を少量注ぐと、ワイングラスと同じ効果がある。つまり、コップの空き容量に酒の香りが充満し、酒を飲もうと口を近づけると、充満香が鼻をモロに直撃するからだ。

 余韻は、酸味と苦みと辛み。旨みは適度。軽快な飲み口。酸が非常に立っているので、飲み飽きしない。

 瓶のラベルはこの酒を以下のように紹介している。「国立公園『大山』のふもと標高550m関金町野添地区。その高地の棚田で育つ唯一の酒米を、天然湧き水を使って心を込めて仕上げました」

 また、瓶のラベルの表示は「原材料 米(国産)米こうじ(国産)、アルコール分15度以上16度未満、精米歩合50%、天然湧き水仕込み」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 ラベルで「高地の棚田で育つ唯一の酒米」とうたっているのに、品種名が非開示なのは極めて残念だ。「高地の棚田で育つ唯一の酒米」とうたうのなら、酒米の品種名を明らかにしなければならない。

 蔵のホームページはこの酒の紹介文で「鳥取県産米『五百万石』と大山の源流水を使用して醸した純米吟醸酒。スッキリした飲み口の辛口のお酒です」と書いており、使用米が五百万石であることが分かる。ラベルでも開示していただきたいものだ。

 酒名の「野添」は地名。この蔵の主銘柄は「八潮」。その由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「弊社の代表銘柄『八潮』の由来は、この地の氏神様を祀ってあります小鴨神社の宮司様より祝詞の一節、『潮の八潮の八潮路の・・・』の中から『八潮(やしお)』と命名していただきました。『八』は末広がりを『潮』は縁起の良いことを意味する名前を銘柄名としました。現在は『八潮』が代表銘柄ですが、創業当時の明治十年から昭和初期にかけては『山陰大黒』でした。弊社商品の一つにリバイバルネーム『山陰大黒』と名付けて、燗して美味しい熟成純米酒を発売しています」

酒蛙

関連記事 一覧へ