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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3333】不老門 純米(ふろうもん)【愛知県】

2018.4.4 12:51
愛知県豊橋市 伊勢屋商店
愛知県豊橋市 伊勢屋商店

 日本酒研究会月例会(単なる飲み会)で、清酒を0.5合×7種類=3.5合飲んだあと、一人、近くの焼鳥屋に転戦。焼酎「黒霧島」の水割りを飲みながら、皮を4本食べていた。ここの皮は非常に美味しいのだ。

 焼酎の水割りを2杯くらい飲んだところで、カウンターの2つくらい向こうの男性が「飲みねぇ、飲みねぇ」と森の石松よろしく清酒を振る舞い始めた。わたくしにも「飲みねぇ、飲みねぇ」。いささかためらったが、ラベルを見たら「不老門」。「不老泉」なら何種類も飲んでいるが、「不老門」は知らない。途端に「飲む、飲む、飲む」と“三つ返事”をしてしまった。

 飲みながら、調べてみたら、わたくしにとっての初蔵酒だった。わたくしは、日本の全現役蔵の酒を飲むことを目指しており、四苦八苦しながら初蔵酒を探している。それなのに、初蔵酒が向こうからやってくるとは! 世の中、こういうものなんだろうな。さて、冷酒でいただいてみる。

 上立ち香と含み香に、昭和レトロ感的熟成感的クラシカル香味がむんむんある。酸と辛みが出てくる。辛みは旨みをやや伴う。余韻は辛み。この余韻の辛みが長い。かなりの辛口。そして、キレが良い。愛知酒はこれまで23蔵の酒を飲んでいるが、旨口酒の印象が強いが、辛口酒の印象は無い。愛知酒には珍しい辛口酒なのではないか。そして、燗酒に向く酒ではないだろうか、とおもった。

 それにしても、近年では珍しい昭和レトロ感的熟成感的クラシカル香味が強い酒。いまどきのフルーティーな清酒を嫌うオールドファンが、泣いて喜ぶ酒ではないだろうか。

 ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合65%、アルコール分15度以上16度未満」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 この蔵の主銘柄は、大正9(1920)年の創業当初から「公楽」と「不老門」。コトバンクによると、「公楽」の由来は「『みんなで酒を楽しむ』という意味を込めて命名」と説明している。

酒蛙

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