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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3316】菊鷹 菊花雪 純米 無濾過生酒(きくたか きっかゆき)【愛知県】

2018.3.20 14:44

【TT居酒屋にて 全9回の⑧】

愛知県稲沢市 藤市酒造
愛知県稲沢市 藤市酒造

 酒友T、N、Dと飲むことになった。異業種・同業種同席。共通しているのは酒が好きなこと。場所は、なじみのTT居酒屋。Nは利き酒師で、さすが、なかなか鋭いコメントを発する。共通の酒友Sは、今回は欠席だ。

「天明 純米大吟醸 夢の香40 無濾過 直汲み生酒」「望 bo: 純米吟醸 玉栄 初しぼり 生原酒」「基峰鶴 特別純米 無濾過生」「山城屋 生酛 生詰」「會津 純米 生酒 活性清酒」「吾有事 無濾過生原酒」「三好の冬 純米吟醸 生酒」に続いて、店長が8番目に持ってきたのは「菊鷹 菊花雪 純米 無濾過生酒」だった。

「菊鷹」はこれまで、「菊鷹 比翼 山廃本醸造 無濾過生酒」(当連載【1979】)、「菊鷹 純米 Hummingbird 火入れ」(当連載【2135】)、「菊鷹 雲外蒼天 山廃 純米吟醸 無濾過生酒」(当連載【2948】)を飲んでいる。最後の「雲外蒼天」は、今回と同じTT居酒屋で飲んだものだ。

「菊鷹」にはいずれも、酸がシャープで太くて強い、しっかりした味わいの濃醇酸味酒、という強烈な印象を持っている。酸味酒が好きなわたくしとしては、ほとんど文句なしモードの銘柄である。さて、これはどうか。

 酒蛙「う、う、う、う、旨い!!! 直前に飲んだ『三好の冬 純米吟醸 生酒』を濃くした感じの酒だ」
 D 「2番目に飲んだ『望 bo: 純米吟醸 玉栄 初しぼり 生原酒』に似ている」
 N 「色が独特。酸も出ている」
 酒蛙「甘旨酸っぱくて濃醇。中でもナタの刃のような酸が立っており素晴らしい。ややフルーティーな甘みも好感が持てる。分厚くて、ボリューム感たっぷり、パワフル力強い。それでいてフレッシュ感がある。微発泡も感じる。余韻は苦み。バランス抜群。これはタダナラヌ酒だ」
 N 「本当に旨みがある。これはすごい」
 T 「これは美味しい! セメダイン香(ベンゼン環芳香族系の芳香)もある」
 酒蛙「マジおいしい。もとより理性なんて持ち合わせてはいないが、理性を失うくらい旨い。酸がいいので、まったく飲み飽きしない。どんな料理にも合いそうなお酒だ」

 やっぱり酸が良かった。メリハリのある酸で、ぐいぐい迫ってくる。そして、酸は旨みと甘みを伴い、口の中で大きくふくらむ。今回のラインナップは、どの酒も良かったが、みんなの反応が一番激しかったのが、この酒だった。

 瓶の裏ラベルの表示は「使用米 愛知県若水100%、精米歩合65%、アルコール分16度、酵母 協会7号」。

「若水」は、愛知県農業総合試験場作物研究所が1972年、母「あ系酒101」(「あ系酒101」の母は「玉栄」、父は「露葉風」)と父「五百万石」を交配、育成と選抜を繰り返し品種を固定させ開発。1985年に品種登録された酒造好適米だ。

 瓶の裏ラベルは、「若水」の名の由来について、以下のように説明している。

「若水(わかみず) 1983年愛知県で育成された酒造好適米。元旦の朝に初めて汲む水から命名。初穂水、福水、宝水、黄金水とも呼び、神様への供物や家族の食物の煮たきに用いられらたことに由来しています」

酒蛙

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