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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3291】而今 特別純米 おりがらみ生【三重県】

2018.2.27 14:05
三重県名張市 木屋正酒造
三重県名張市 木屋正酒造

【B居酒屋にて 全7回の⑦完】

 帰宅してから一人で、なじみのB居酒屋へ。この店は約200種類の清酒を冷蔵庫に常備しており、充実した品揃えだ。常時すこしずつ、商品の入れ替えをしているため、1カ月に1回は足を運び、ラインナップを確認することにしている。飲み仲間と来たり、同僚と来たり、1人で来たり、と訪れる形態は日によって違うが、半分以上は1人で訪れる。わたくしは基本的に1人居酒屋派なのだ。

「七賢 風凛美山 純米 生酒」「廣戸川 純米 にごり 生酒」「飛露喜 特別純米 かすみざけ 生酒」「山の壽 純米 山田錦 燗上がり THE KAN」「山の壽 純米大吟醸 雄町 なま」「國権 純米 生酒 てふ」に続いて最後7番目に飲んだのは「而今 特別純米 おりがらみ生」だった。

「而今」は飲む機会が多く、これまで13種類を飲み、当連載で紹介している。いずれも、“孤高の酒”“孤高の旨さ”というようなナニガシカのオーラのようなものを飲んでいて感じる酒である。このような存在感というか、“気配”を感じる酒は稀有である。さて、この酒はどうか。

 素直に「旨いっ!」と小さく口走る。麹の香りを感じ、舌先にチリチリ感がある。いつもながら、甘み、旨みと酸味の融合がすばらしい。とくに酸味がきれいで爽やかで抜群。フレッシュ感満点のお酒だった。けっこうボディー感があるが、酸が爽やかなのでまったく飲み飽きすることはない。今回の酒はいつもの“孤高感”がやや弱く、“カジュアル感”が混じったような印象だった。

 ラベルの表示は「原材料 富山県産 五百万石100%、精米歩合60%、アルコール分16%」

 どの「而今」の裏ラベルにも書かれているように、これも、「過去に囚われず 未来に囚われず 今をただ精一杯に生きる  杜氏 大西唯克」と、蔵の口上が書かれている。「そして今」。文語では、「而して今」。これが、酒名の由来だ。由来についてコトバンクは、「酒名は、仏教用語で『今の一瞬』の意。過去や未来に囚われず今をただ精一杯に生きるという意味を込めて命名」と説明している。

 このあとわたくしは、近くのNスナックに転戦した。

酒蛙

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