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日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3270】而今 特別純米 無濾過生(じこん)【三重県】

2018.2.14 13:36
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三重県名張市 木屋正酒造
三重県名張市 木屋正酒造

【W料理店にて 全7回の④】

 異業種間飲み会「日本酒研究会」は足掛け11年、毎月欠かさず月例会を開いている。飽きもせず、よく続くものだ。ま、みんな酒が好きだからなんだろうな。その研究会の幹事会が、なじみのW料理店で開かれた。ここの女将さんのテイスティング能力および表現力は半端じゃなく、女将さんの舌に舌を巻く。ん? なんだか表現が変だ。

「越後自慢 純米」「安芸虎 純米吟醸 しぼりたて 無濾過生酒」「鶴齢 しぼりたて 純米 生原酒」に続いて女将さんが4番目に持ってきたのは「而今 特別純米 無濾過生」だった。「而今」は濃醇でしっかりした味わいの酒、という好印象を持っている。「而今」を飲む機会は多く、当連載ではこれまで、12種類を取り上げている。さて、この酒はどうか。

 もっとも、女将さんは今回も酒名を明かさず、酒が入った4個のグラスだけを持ってきた。またまた、銘柄当てクイズだ。「而今」とは知らず、飲み始める。

 B 「酸っぱい」
 Y 「白ワインみたい」
 酒蛙「ふくよかな旨み、濃醇に感じるが、重くはなく、やさしい飲み口。落ち着いた果実香、非常にきれいな酒質。上品感があり、メリハリがある。旨い。造りが非常に上手だ」
 M 「甘いでしょう」
 酒蛙「甘旨酸っぱい。甘みと酸がよく出ている。とくに酸がいい。ジューシーで、余韻は軽い苦み。トレンド的な味わい。安定感があり、バランスが良い。本当に造りが上手だ」
 女将さん「はい、このお酒は何でしょう???」
 酒蛙「ヒントは?」
 女将さん「ありません」
 酒蛙「県は?」
 女将さん「それを言ったら、絶対分かります」
 酒蛙「分からないよぉ~。県名を教えて」
 女将さん「しょうがないわね。三重県」
 酒蛙「あ、そっか。三重県でこの味なら『而今』だ」
 女将さん「ほら、すぐ分かった。ぷんぷん!」
 酒蛙「この『而今』、非常にいいね。完成度が高い」

 瓶の裏ラベルの表示は「富山県産五百万石100%、精米歩合60%、アルコール分16度」。

 瓶の裏ラベルに、「過去に囚われず 未来に囚われず 今をただ精一杯に生きる  杜氏 大西唯克」と、蔵の口上が書かれている。「そして今」。文語では、「而して今」。これが、酒名の由来だ。由来についてコトバンクは、「酒名は、仏教用語で『今の一瞬』の意。過去や未来に囚われず今をただ精一杯に生きるという意味を込めて命名」と説明している。

酒蛙

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