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日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3266】栄光冨士 純米大吟醸 SNAKE EYE 2017 生(えいこうふじ)【山形県】

2018.2.12 14:10
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山形県鶴岡市 冨士酒造
山形県鶴岡市 冨士酒造

【Z料理店にて 全4回の④完】

 夕方、ふらりと近所のZ料理店へ。ここの店主は、わたくしが飲んだことがないだろう酒を用意してくれるから、月に1回は訪れ、その厚意に報いなければならない。店主としても、わたくしに餌を与え、定期的に訪れるように、との深慮遠謀。それが見え見えなのが楽しい。

「望 bo: 純米吟醸 玉栄 初しぼり 無濾過生原酒」「大信州 槽場詰め 純米吟醸 生」「初孫 雪色ぽえむ 生酛純米 しぼりたて」と飲み進め、最後4番目にいただいたのは「栄光冨士 純米大吟醸 SNAKE EYE 2017 生」だった。

「栄光冨士」はこれまで、当連載で4種類を取り上げているが、しっかりした味わいの酒、と好印象を持っている。さて、今回の酒はどうか。

 きれいな酒質、が第一印象。バナナ香かセメダイン的な含み香。酸が非常にきれいで、酸が非常に立つ。さわやかな酸だ。まるで白ワイン似。ワイン酵母を使っているのも、さにありなん。酸は辛みを伴い、甘みをすこし連れてくる。栄光冨士はガツン酒あり、きれいな酒あり、でフトコロが深い蔵だ。なかなかお茶目な蔵でもある。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「戦国武将・加藤清正公をゆかりとする山形県の酒蔵・冨士酒造の蔵出し数量限定酒!『ワイン酵母』を使用した辛口の純米大吟醸。白ブドウのニュアンスが楽しめる、和食に限らず洋食にも合わせて頂きたい1本です」

 加藤清正とこの蔵の関係については、「栄光冨士 純米大吟醸 無濾過生原酒 ZEBRA2017」(当連載【3225】)の裏ラベルが「蔵元・加藤家の歴史」と題し、加藤清正と蔵の関係について、家系図付きで以下のように説明している。

「戦国武将・加藤清正公の嫡男・加藤忠廣公は、長兄・虎熊、次兄・熊之助が早世した為、11歳の若さで家督を継ぎましたが、1632年に改易の沙汰があり、母・正應院や側室、乳母、女官、20名の家臣と共に、出羽の国の丸岡(現在の山形県鶴岡市)に配流され、この地で一男一女を授かりました。この一女・妙延が大山地区・加藤家の祖となったとされております」

 瓶の裏ラベルの表示は「使用酒米 出羽の里100%(山形県産)、精米歩合50%、使用酵母 ワイン酵母、アルコール分17.1度」。

「出羽の里」は山形県農業総合研究センター農業生産技術試験場庄内支場が1994年、母「吟吹雪」(その母は山田錦、その父は玉栄)と父「出羽燦々」(その母は「美山錦」、その父は「華吹雪」)を交配、育成と選抜を繰り返し品種を固定。2005年に命名、2007年に種苗法登録された新しい酒造好適米だ。

 それにしても、である。「栄光冨士 純米大吟醸 無濾過生原酒 ZEBRA2017」では、ZEBRA(シマウマ)模様のド派手なラベル。なぜシマウマなのか分からない。今回はSNAKE EYE。すなわち蛇の目。このところ動物づいている冨士酒造である。これからも、さまざまな動物が登場するのだろうか???

 酒名「栄光冨士」の由来について、山形市の吉田酒店のサイトは、以下のように説明している。

「1778年(安永7年)、『冨士』を酒銘として定め酒造業を開始しました。『冨士酒造』の銘は、創業当時、全国の蔵元の商標に『富士』や、その他の日本が誇る名所の名を標榜するものがいくつかあり、それに倣い昭和39年に『栄光」を冠し商標を登録。これが、富士山に何の関係もない山形に『栄光冨士』という蔵が存在する理由です」

酒蛙

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