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日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3224】まんさくの花 純米吟醸 一度火入れ原酒 星あかり2017【秋田県】

2018.1.13 0:37
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秋田県横手市 日の丸醸造
秋田県横手市 日の丸醸造

【TT居酒屋にて 全13回の③】

 酒友S、N、Dと飲むことになった。異業種・同業種同席。共通しているのは酒が好きなこと。場所は、なじみのTT居酒屋。Nは利き酒師で、さすが、なかなか鋭いコメントを発する。共通の酒友Tは、今回は欠席だ。

「純青 生酛 特別純米 無濾過 山田錦 生」「吾有事 純米吟醸 初絞り生」と飲み進め、店長が3番目に持ってきたのは「まんさくの花 純米吟醸 一度火入れ原酒 星あかり2017」だった。

 飲む前に店長とやりとりがあった。

 店長「次は、『星あかり』でつくったお酒です」
 酒蛙「東北電力が開発したコメでしょう?」
 店長「す、す、すげぇ! これを知っている人なんて、ほとんどいませんよ!」

 さて、いただいてみる。

 酒蛙「甘みと辛みを感じる。香りはほのか」
 N 「たしかに。しっかりした味の酒だ」
 酒蛙「これもいい。ほどよく力強い。甘みが旨みを伴い、辛みで締める。酸味はあまり出てこない」
 D 「私は酸味を感じます」
 酒蛙「飲んでいたら、酸がやや出てきた。酸味が遅れてやってきた。全体的にすっきりとした調子。キレが良い。きれいな酒質だ」
 S 「辛み→甘み→酸味の順で味が出てくる。最後に甘みが残るね」
 N 「そうそう。女性向けのラベルだけど、味わいは男っぽい」
 酒蛙「同感だ」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「全体的に細身でシャープな味わいですが、しっかりとした芯の強さを持つお酒です。すっきりとした酸と共に、『星あかり』の甘みをほのかに感じます。『星あかり』は東北電力が地域振興の一環として開発した酒米ですが、今では扱う蔵も片手で数えられるほどの大変希少なお米となってしまいました。親株である『初星』と開発者である東北電力の『あかり』から名付けられたこの『星あかり』が、日本酒業界を未来永劫照らし続ける存在であってほしいと願います」

 また、蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。

「星あかりは数ある酒米の中でも飛びぬけて硬く、精米に時間がかかります。これが希少米になった原因の一つでもあります。そんな星あかりから醸されるお酒は非常にシャープで繊細な味わいが特徴です。夏を越して、秋まで熟させた星あかりは味に膨らみと奥行きがあります。春の生原酒とは一味違う秋の熟成酒をぜひお愉しみください」

「星あかり」は、麒麟麦酒株式会社植物開発研究所(栃木県塩谷郡喜連川町)が1987(昭和62)年、「初星」に「美山錦」を交配し、88年に同所から譲渡された株式会社加工米育種研究所(宮城県仙台市)が雑種第2代種子から選抜、以後、加工米育種研究所の後を受け、東北電力が固定を図ったもの。品種登録者は、株式会社加工米育種研究所と東北電力株式会社。品種登録は2001年7月。

 瓶のラベルは橙色一色で、左上に★印が1個ある。この★が「星あかり」を表現しているのだろう。この橙色について、蔵のホームページは「秋は『夕暮れ』や『紅葉』。日本酒であれば『ひやおろし』『熟成』を連想する季節ですので、秋は星あかりも少しだけ色合いを濃くしています

 瓶のラベルの表示は「原料米 秋田県産星あかり100%、精米歩合50%、アルコール分17度」。

 蔵名「日の丸醸造」がユニーク。蔵名の由来について、蔵のホームページは「元禄2年(1689)創業。蔵名の『日の丸』は秋田藩主佐竹公の紋処が『五本骨の扇に日の丸』だったことに由来し、明治40年商標登録済の日本で唯一無二の酒銘です」と説明している。

 この蔵の主銘柄は「日の丸」と「まんさくの花」の二枚看板だが、「まんさくの花」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「昭和56年には、NHKの朝の連続TV小説『まんさくの花』が秋田県横手市で放映されたのを機に、新たな銘柄である『まんさくの花』が誕生。それまで主力商品だった『日の丸』の重みのある酒質とは異なり、『きれいで優しい酒質』を目指した当ブランドは、現在でもなお珍しい、ひらがなの墨文字をラベルに採用。先駆的で極めて斬新なラベルは、現在では日の丸醸造の代表銘柄として定着しています」

酒蛙

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