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日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3207】醸侍 純米大吟醸 BLACK George(じょうじ)【福島県】 

2017.12.30 12:20
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福島県二本松市 奥の松酒造
福島県二本松市 奥の松酒造

【Z料理店にて 全3回の①】

 夕方、ふらりと近所のZ料理店へ。ここの店主は、わたくしが飲んだことがないだろう酒を用意してくれるから、月に1回は訪れ、その厚意に報いなければならない。店主としても、わたくしに餌を与え、定期的に訪れるように、との深慮遠謀。それが見え見えなのが楽しい。

 今回、わたくしが飲んだことがない酒は3種類あった。冷蔵庫を背にしてカウンターに座り、それらを飲む。冷蔵庫からまず取り出したのは「醸侍 純米大吟醸 BLACK George」だった。「醸侍」? 聞いたことも見たこともない酒名だぞ、とおもいながら瓶の裏ラベルを見たら、奥の松酒造のお酒だった。

 奥の松酒造のお酒は以前、「奥の松 全米吟醸」(当連載【705】)を一度飲んだことがある。久しぶりだ。店主も「『奥の松』を入れたのは初めてだよぉ~」という。さて、いただいてみる。

 上立ち香は、ほのかな果実香。含むと、やわらかな果実香が広がり、やや華やかな世界が口の中に広がる。甘みと旨みが立ち、いかにも純米大吟醸といった味わい。酸味はあまり感じられない。やわらかで、穏やかな酒質。ひとことで言うならば、甘口のフルーティーなお酒。食前酒に向いているとおもった。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「創業300年を誇る東北の老舗蔵『奥の松酒造』の当主である遊佐家は、奥州二本松氏に仕える侍でした。戦に敗れたことにより、侍から醸造家と転身した歴史があります。『醸侍』は正にその侍の末裔である19代当主・遊佐丈治がプロデュースした酒です。初代の遺志を受け継ぎ『伝統の技と最新技術の融合による最良の酒造り』を目指して醸した日本酒『醸侍』をご堪能ください」

 なるほど、酒名の「醸侍 George」は、蔵元さんの名「丈治」(音読みで「じょうじ」)に由来するのか、とおもったが、わたくし個人的な推論でしかない。

 瓶の裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、精米歩合50%」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 この蔵の主銘柄は「奥の松」。酒名・蔵名の「奥の松」の由来について、コトバンクは「酒名は、蔵元に代々伝わる住居判『奥州二本松』から『奥』と『松』をとり命名」と説明している。

酒蛙

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