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ニッポンのGOHAN

全国の新聞社スタッフの食べ歩きブログ。グルメ情報誌に載っていない隠れた郷土料理や意外な日常食、おもしろい食べ方などが満載!

食べると楽になる純ちゃんのカレー

2007.8.2 10:00 共同通信
萬屋長兵衛のチキンカレーはシンプル丁寧
萬屋長兵衛のチキンカレーはシンプル丁寧

 古びたビル壁とブロック塀の間の狭い通路を通り、奥の入り口から「萬屋長兵衛」への階段を上って行くのは、初めての人にとっては少し勇気が要る。何だかちょっと怪しそう。店内に入ると、確かに怪しい。店主が描いた石仏や人物の絵がそこここに掛けられ、天井からはうちわやポスターらしきものが見下ろしている。

 でも、すぐに楽になる。この飲み屋の店主の純ちゃん自身が、とにかく楽に楽しくやりたいと思っているからだ。在仙劇団の公演チラシが吊るしてあったり、店内で地元アーティストのミニコンサートが開かれたりするが、純ちゃんに文化を支援しているという意識はない。自然にそうなったのだ。

 そんな純ちゃんがランチタイムに出すチキンカレーは、「どうすれば、なるべく仕込みに手間をかけないで、楽に準備できるか」を第一にして作っている。なのに、こくがある。手間はかけないが工夫は凝らしているからだ。

 ニンジンとゴボウとトマトをミキサーにかけて作ったジュースをベースにして、カレールーを入れて煮込む。そして、しょうゆをベースにしたオリジナルたれを入れる。ニンジン・ゴボウ・トマトの組み合わせは、連想ゲームのようにして成立したらしい。もう一つのランチメニュー、ハヤシライスに使う牛肉のくさみを取るのはゴボウ、ゴボウと相性のいいのはきんぴらがあるくらいだからニンジン、それをチキンカレーに使ってみようか・・・という具合。

junchan_2.jpg 提供するのに楽なようにと、サラダもコーヒーも付けていない(冷たい麦茶はある)。そのかわり、値段は400円と安い。楽といえば、カレーもハヤシも仕入れた材料を無駄にすることなく次々に足していくので、精神的に疲れないのだという。

 ひとつ気になっていたことを聞いてみた。以前は入り口の看板に「日本一おいしいカレーの店」と、ちょっと純ちゃんらしくないことを書いていたはず。「あれ、風雨で消えちゃいました。やっぱりはったりは消えるもの」。

 店を続けて20数年、純ちゃんも50代半ば。客からは「純さん」と呼ばれることの方が多くなり、一緒に飲むことは少なくなった。でも人間もカレーも味わいが増してきたような感じがする。気のせいかもしれないけれど。

 

 

GOHAN@ふらっとM>
住所  :仙台市一番町1丁目11の14、ダイワビル2階
電話番号:022-267-5370
営業時間:昼11:30~13:30           夜18:00~12:00

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