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ニッポンのGOHAN

全国の新聞社スタッフの食べ歩きブログ。グルメ情報誌に載っていない隠れた郷土料理や意外な日常食、おもしろい食べ方などが満載!

港町気仙沼 ホルモン旅情

2007.9.20 10:00 共同通信
千切りキャベツにウスターソースを垂らして、ホルモンが焼けるのを待つ
千切りキャベツにウスターソースを垂らして、ホルモンが焼けるのを待つ

 カツオ、マグロ、サンマにフカヒレ、全国有数の水揚げを誇る気仙沼港(宮城県気仙沼市)には、近付く台風を避けて多くの漁船がひしめいていた。岸壁の一角からにぎやかな声が聞こえてくる。船員とその仲間だろうか、20人ほどの男女が炭火でバーベキューを楽しんでいる。焼いているのはもちろん新鮮な魚介類、ではなくホルモンである。みそを焦がした香ばしいにおいが、潮風に混じって流れていく。

 港町・気仙沼で、ホルモンは鮮魚とは別に「安く食べられるごちそう」という位置付けだ。食べ方は独特。豚の生のモツ(タン、ハツ、レバー、腸など)をニンニク入りのみそだれに漬け込み、炭火で焼く。ウスターソースをかけた千切りキャベツと一緒に食べる。「気仙沼ホルモン」と名付けられている。

 1950年代に、三重県から気仙沼に引越してきた人が、立ち寄った精肉店でホルモンを食べ、これは商売になると思って始めたのが気仙沼ホルモンの始まりという。今は市内12、3軒の店でホルモンを提供している。なぜウスターソースなのかは不明。「誰かがやってみたのではないでしょうかね」と、市商工課の畠山幹司さんは言う。

kesennuma_minato.jpg 夜、港に近い「ろばた館」に入り、ホルモンを注文した。定番の千切りキャベツが一緒に出てくる。キャベツにウスターソースを垂らし、ホルモンを焼き網に乗せる。色が変わったあたりで、キャベツと一緒にほおばる。みそだれとウスターソースの異なる甘味、辛味に、キャベツのシャキシャキ感が加わり、混然とした味わいが広がる。ビールも進む。

 みそだれの味は店ごとに違う。店主の小山亘さん(72)は「地元のみそ屋に頼んで、地元の大豆でみそを作ってもらっています」と話す。たれには、ニンニクのほかにもリンゴや数種類の材料を入れているという。なるほど、コクがあって、みそだれだけでも酒のつまみになる。「みそラーメンに入れてもいいですよ」と小山さん。

 店で食べるだけでなく、花見にバーベキューに漁船員の食料にと人気が高い気仙沼ホルモン。このほど、市内の有志が食べ歩きマップを作り、「ホルモンまつり」も開いた。気仙沼の名物として知名度が高まりつつあるが、庶民のおいしい味方であることに変わりはない。

 

 

GOHAN@ふらっとM>
住所  :「ろばた館」は宮城県気仙沼市仲町2-3-14
電話番号:0226-23-0248
営業時間:午後6時~11時

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