昭和レトロ キュウリはさんだ幻バーガー


出張人間の私にとって楽しみといえば、各地の知る人ぞ知るGOHANを食べること。これまで何度か福岡を訪れた。そして、街角で「幻のバーガー」という看板を見かけ、えらく気になっていた。「幻」と聞くと、現役時代のガッツ石松が繰り出した右フックしか思いつかない。うーむ。いったいなにが幻なの? そんな思いを胸に、先日ようやく幻のハンバーガーにありついた。
その店は、地下鉄「中洲川端駅」出口の近くにある、大洋映画劇場の中にあった「湖月カレー」。れっきとしたカレー専門店。この店の前身とされる店が、昭和28年から2年ほど、米軍板付基地の兵隊さんに評判のハンバーガーを売っていたという伝説がある。それがこのほどリバイバル販売されたのだ。地元の人に尋ねてみたら、佐世保バーガーや唐津バーガーに対抗して「天神バーガー」などと呼ばれているみたいで、けっこう好評。
店を訪れて店員さんの説明を聞くと、ハンバーガーとチーズバーガーの2種類があり、「幻」と言われるのはチーズバーガーのほうだという。8枚のチーズが入っていて、ちょっとカロリーが気になる。体のデカイ兵隊さんが喜びそうなサイズだが、メタボな私にはちょっとなあ、、、、
写真を撮るためホテルに持ち帰り、アルミホイルを開けてヒックリした。チーズの量が半端じゃない。トマトもめちゃめちゃ分厚い。ハンバーグは小ぶりに見えるが一般的なファーストフードの倍くらいの厚さ。なかでも目を疑ったのが、分厚いキュウリがしっかり挟まれていたことだ! ソースはマヨネーズ味がきいていて、パンのしっとり感がなかなか。この「幻」が500円。コスト・パフォーマンス良すぎですよ。
埼玉県民の私にはピンと来ないが、地元・博多っ子にとって、湖月のカレーは昭和レトロの象徴のひとつだそうです。米兵相手に2年ほど販売していた人気バーガーに、なんとキュウリが使われていたという事実に、当時の福岡市内の食材事情を感じるのですよ、私は。
電話番号:092-291-4058