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ニッポンのGOHAN

全国の新聞社スタッフの食べ歩きブログ。グルメ情報誌に載っていない隠れた郷土料理や意外な日常食、おもしろい食べ方などが満載!

昔ながらのおやつ「あべ川」 今も健在 【GOHAN特製原稿】

2010.12.13 10:00 共同通信
黒糖入りの「あべ川」
黒糖入りの「あべ川」

 皆さんは「あべかわ」というと、どういうイメージをお持ちだろうか?静岡県中部にある安倍川の近くの茶屋が発祥の「安倍川餅」をイメージするかと思います。通常は焼いた餅をお湯にくぐらせて柔らかくし、砂糖ときな粉にまぶした物かと思いますが、ひたちなか市、いや旧那珂湊市出身の人間からすると、安倍川餅ではなく「あべ川」が主流です。

 すでにその場でお店を開いて五十数年も経つ由緒あるお店。そこで久しぶりに食べたくなったので行ってきた。食べたいと思うと、居ても立ってもいられないのは人間の性か・・・。お店は新しくなっていたが、何か納得するのは懐かしさからだろうか。


【写真】
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 看板も「あべ川」とだけ書いてあるだけで、お店の名前がない?そこで、この看板をよく見ると、下にはんこのように「木内」と書かれているではないか?(印鑑みたいなものだが・・・)

 お店に入ると、メニューは「あべ川」のみ。黒糖入り、1本70円という安さ。昔はいくらだったか覚えていないが、おやつとしては最高だ。

 今の店主は、2代目で女性の方。聞いてみると「母親がずーっと昔からお店を切り盛りしていたが、亡くなってから私が跡を継いだ状況です。皆さんがどうしても食べたいというので今までやってきました。体力が続く限りやっていくつもりです」。2代目は娘さんだったのだ。味が継承されていくというのはうれしいものだ。


【写真】
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 そこで「10本ください」と言うと「すみません、今、立て込んでいるので、しばらく待ってくれますか?」との返事。「うん?」と思うと、お店には小学生の子供が2人だけで「この子たちが注文?」と思ったが、少々待つことにした。

 しばらくすると、お店の前に民宿の車が止まり「まいど~、できてる?」とおじさんが入ってきた。店主は「はい、今、できました。24本ですね」、おじさんは「ここのあべ川はお客さんのおやつに最高なんだよね」と、会話をしておりました。その後、先ほどからお店でゲームをしながら待っていた小学生に「おまちどうさま、5本できましたよ」と店主。子供たちは「あったかい。おばさん、ありがとう」と声を掛け、お店を後にしていった。


【写真】
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 「すみません、ようやくおたくさんの順番になりました。10本ですね、どうぞ」。渡されると、手のひらに温かさが広がり、懐かしい匂いがし、心が躍ってしまう自分に気が付いた。

 食材は餅ではなく、小麦粉を使ったものだが、あの食感は小麦粉だけではないような気がしてたまらないのは筆者だけではないと思う。ぜひ、ひたちなか市に行った際には食べてもらいたい懐かしい味の「あべ川」です。次回は、隣町の大洗市にある「みつだんご」。この「あべ川」に似ているということを聞いたので、取材したいと思いました。

 

 

BooBoo7@共同通信 (共同通信社)
住所  :茨城県ひたちなか市釈迦町7-33
電話番号:029(262)3405
オススメ:-黒糖入-あべ川
営業時間:午前10時~たれがなくなるまで(だいたい夕方ぐらいまで)

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