農業高生が育てた「但農鶏」 ホテルの食材に


兵庫県立但馬農業高校(養父市)の生徒が育てた鶏が12月から、神戸市内にあるホテルのレストランでランチの食材に採用される。飼育環境の良さから鶏の質を評価したホテル側が、同校に「食材に使いたい」と打診。メニューには校名と「但農鶏」という鶏の銘柄が入る予定で、生徒らは「取り組みが認められてうれしい。励みにしたい」と意気込んでいる。(宮本万里子)
但農鶏は、日本食鳥協会が定めた飼育環境の基準を満たす「銘柄鶏」。同校畜産科の生徒が年2回、各250羽を80日間ずつ、鶏が自由に動き回れる「平飼い」で育てて出荷、県内のスーパーなどで売られている。
この銘柄鶏に目をつけたのが、神戸市中央区の「ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド」の総料理長鎌田雅之さん(51)。以前から地産地消メニューに力を入れており、12月からの「但馬フェア」に向け、地域色や珍しさがあり、質の高い食材を探していたところ、但農鶏を紹介された。

フランスで最高峰とされる味を受け継ぐ神戸ポートピアホテルの名店「アラン・シャペル」などで腕を磨くと同時に、多くの生産現場を見てきた鎌田さん。10月下旬に同校を訪れ、「手入れが行き届いた鶏舎や、生徒が愛情を持って鶏に接する様子から肉質の高さを感じた」という。その場で「ぜひ使いたい」と採用を決めた。
ランチのメニューは、むね肉を使った「フリカッセ」というクリーム煮の料理。むね肉は、うま味が維持されやすいもも肉に比べ脂が少なく、淡泊とされるが、鎌田さんは「但農鶏は肉の味がしっかりしていて食感が柔らかく、鶏の臭みもない」と絶賛する。
同校畜産科の長尾貴雄教諭(35)は「生産した鶏がどう評価され、流通するかを学べる絶好の機会」と歓迎。同科2年生(17)は「僕らが育てた但馬の味が広く伝わるきっかけになれば」と期待する。
但農鶏を使ったランチは来年2月29日まで。………(2011/11/24 07:45)…記事全文はこちら(神戸新聞のページ)です。
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オススメ:但農鶏を使ったランチ(2012年2月29日まで)