野生の鹿猪肉、味わって 駆除捕獲を有効利用、商品化


野生のシカ、イノシシの肉が手軽に味わえる缶詰やソーセージが奈良県内でも商品化された。地元の猟師が仕留めた“ジビエ(野生の鳥獣肉)”を調理いらずで食卓へ。植林地や田畑を荒らすシカ、イノシシが増え、捕獲個体の有効利用は国などが促進している。
これまでは、有害捕獲のシカは埋設処理。天川村洞川の猟師阪口正さん(54)が「シカ肉のうまさを知ってもらい、有効利用につなげたい」と、先進地の取り組みを参考に商品化を実現した。
野生動物の食肉は、捕獲後の適正処理が課題だったが平成20年に法整備され、県も衛生管理のガイドラインを策定。阪口さんは、冷却装置を完備した解体処理施設を建設し、食品衛生法に基づく営業許可を取得した。
さらに、フードコーディネーターらとともにシカ肉の普及促進に取り組む滋賀県日野町のノウハウを学び、加工業者を通じて缶詰とソーセージ、くん製を作ることにした。
イノシシは脂がのってうまい猟期のものしか使わないなど猟師のこだわりも。シカ肉のくん製(百グラムあたり千円)は「酒の肴に最高」と一番の自信作だ。
みやげ物で人気は缶詰(シカ=110グラム650円、イノシシ=同850円)。商品を並べている同村川合の小路の駅「てん」の桑田雅人店長(56)は「おいしかったのでみやげに、と買い求めるリピーターも出てきた。アウトドア派のお客さんなどは抵抗なく手にしている」と話す。………≪奈良新聞の記事(2012年5月10日付)≫(全文はこちら)
電話番号:0747(63)0588
オススメ:缶詰(シカ、イノシシ)