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ニッポンのGOHAN

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復興へ歯応え「浜うどん」 畜産の川南町、海の味で挑戦

2012.6.24 14:34 共同通信
「ラ・ルーチェ」の「浜うどんパスタセット」。ソースを2種類から選べる
「ラ・ルーチェ」の「浜うどんパスタセット」。ソースを2種類から選べる

 川南町の女性グループ「チームがはは」(長友順子代表)が、新たなご当地グルメ「浜うどん」を開発した。地元の小麦と日向灘のシイラの粉末で麺を打ち、独特の食感と麺から出ただしも楽しめる一品。畜産の町のイメージが強く、2010年の家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)では被災地の象徴的な存在だった川南。肉ではない、「浜」の味での挑戦を追ってみた。

 チームのメンバーは川南町商工会や農協などの女性10人。県東部5町がご当地鍋を競う「東児湯(こゆ)鍋合戦」に町代表として出場している。

 10年11月、口蹄疫の年の鍋合戦。町内の家畜17万頭超が全頭処分された後で、牛肉や豚肉の生産はゼロ。「それなら浜の恵みがある」。町はマグロはえ縄漁業などが盛んな漁業の町でもある。この年はハモのすり身入りのうどんで参加。窮余の策ではあったが、これを契機に料亭のおかみ和田直子さん(52)を中心に開発に取り組んだ。


■地元の定期市「トロントロン軽トラ市」で「浜うどん」を振る舞う和田直子さん(左から2人目)ら、「チームがはは」のメンバー
■地元の定期市「トロントロン軽トラ市」で「浜うどん」を振る舞う和田直子さん(左から2人目)ら、「チームがはは」のメンバー

 シイラは体長1・5メートル、重さ40キロ前後になる大型魚。川南漁港の水揚げは全国有数の494トン(11年)。地元では「マンタ」と呼び、引き締まった身は刺し身やフライで食卓に上る。鮮度保持が難しい扱いにくさは産地以外にあまり出回らないため、ご当地メニューとしての魅力になる。ハモより安価でさばきやすいのもメリットだった。

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 だが開発は何度も壁に突き当たった。製麺業者に製造を頼んだら、すり身と生地がなじまず飛び散り、においも強くて散々。周囲の助言もあって一度火を通し、干してから粉末にしてみた。見事にうまくいった。


■「赤坂」の「浜うどん膳」。釜揚げうどんに焼きおにぎりなどが付く
■「赤坂」の「浜うどん膳」。釜揚げうどんに焼きおにぎりなどが付く

 濃厚な味も求めた。粉末の量を増やすと麺のコシを損なってブツッと切れてしまう。割合を変えて何度も試した。元うどん店主が無償提供してくれた製麺機が活躍した。

 昨年の鍋合戦は、畜産復興への思いも込め、試作中だった麺と牛、豚、鶏肉を具にした「復活肉うどん」で参戦。入場客の投票で優勝の「鍋将軍」に輝いた。その後、完成した浜うどん。少し褐色で、かむと魚粉の粒がアクセントに。それでいて、うどん本来の歯応えはしっかり保った。………≪西日本新聞の記事(2012年6月9日付)≫(全文はこちら)

 

 

西日本新聞@宮崎県川南町(西日本新聞)
住所  :宮崎県川南町
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