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ニッポンのGOHAN

全国の新聞社スタッフの食べ歩きブログ。グルメ情報誌に載っていない隠れた郷土料理や意外な日常食、おもしろい食べ方などが満載!

近くて遠い大国の繊細な味 赤の空間で食べるボルシチ 【GOHAN特製原稿】

2014.6.22 12:00 共同通信
サワークリームが乗ったボルシチ
サワークリームが乗ったボルシチ

 近くて遠い大国・ロシア。ふだん接することの少ない隣国の味を気軽に楽しめる店があると聞いて、東京・吉祥寺のロシア料理店「カフェ ロシア」を訪ねた。

 店内に入ると、壁一面、鮮やかな赤。ご当地の名物・ボルシチを思わせる色合いだ。棚には見慣れないキリル文字の本が並び、接客するのは流ちょうな日本語を話す鼻の高い外国人スタッフ。厨房ではロシア語が飛び交い、異国へ迷い込んだような気分になる。


■鮮やかな赤が印象的な店内
■鮮やかな赤が印象的な店内

 メニューに並ぶのは、ロシアをはじめとする旧ソ連各国の料理。ロシア料理として有名なボルシチは、ウクライナが発祥とされ、地方ごとに具や味が違うという。この店で提供するのはオーナーシェフの関屋伸一さん(45)が修行を積んだモスクワの都会的な味。田舎のものに比べて、具が細かく、繊細な舌触りが特徴だという。

 味の決め手は、「週に30~40キロは使う」というビーツ(サトウダイコン)。ほのかに甘くほくほくとした食感と、脂っこくなくさらっとしたスープの主役だ。牛肉、タマネギ、キャベツなどの具や、ディルやパセリといったハーブが入り、上に乗せたサワークリームを溶かすと酸味とコクが広がる。塩気のある黒パンと合わせても格別だ。


■さくさくに揚げられたチキンキエフ
■さくさくに揚げられたチキンキエフ

 ウクライナの首都の名前を冠した「チキンキエフ」も人気の一品。鶏の挽肉をラグビーボールの形に丸め、ひまわり油でさくさくに揚げる。ナイフを通すと、中に詰められたバターがジュワっと流れ出し、見た目にも楽しい。

 関屋さんは、旧ソ連時代の1991年に初めてロシアに入った。現地の友人に招かれて食べた家庭料理の味に魅了され、ロシアやグルジアのレストランで修行を積み、2007年に東京に店をオープンした。

 日本風にアレンジせず、「向こうの人が懐かしいと思ってくれる味」を追求。スタッフの大半をロシア、ウクライナ、モルドバ、キルギスなどの外国人に任せ、「現地の感覚を忘れないように」している。


■ボルシチを皿によそうロシア人スタッフ
■ボルシチを皿によそうロシア人スタッフ

 それだけに、ロシアによるグルジア侵攻(08年)や、今も続くウクライナとロシアの衝突を複雑な思いで見つめる。「同じレストランで働いた友だちにはロシア人もグルジア人もウクライナ人もいたが、国籍なんて気にしなかった。政治的な問題で、人と人が分断されてしまうのはとても悲しい」。

  店の名前は「カフェ」だが、ワインなどの酒類も多くそろえる。ロシアに編入されたウクライナ南部クリミアのスパークリングワインも用意。辛口でフルーティーな飲み味は、どんな料理にも合うという。ボルシチは700円、チキンキエフは1000円。

 「カフェ ロシア」はJR吉祥寺駅から徒歩4分。電話は0422(23)3200。

 

 

平川翔@吉祥寺(47NEWS)
住所  :東京都武蔵野市吉祥寺本町1-4-10 ナインビルB1F
電話番号:0422(23)3200
オススメ:ロシア料理、グルジア料理
営業時間:11:30~22:00
営業日 :無休

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