【4918】一の井手 特別純米(いちのいで)【大分県】

2022年09月29日
酒蛙酒蛙
大分県臼杵市 久家本店
大分県臼杵市 久家本店

【B居酒屋にて 全2回の➁完】

 先だってB居酒屋で10種類のお酒を飲んだ。しかし、飲んだことのないお酒が2種類残ったため数日後、再びB居酒屋を訪問した。

 まずいただいたのは「月の井 純米」。続いていただいたのは「一の井手 特別純米」だった。久家本店のお酒は当連載でこれまで、4種類を取り上げている。

 今回の酒の名は、ラベルを見ても達筆過ぎて読めなかった。それは販売上、まずいんじゃないか?と他人事ながら心配してしまう。やっぱり、パッと見て、パッと分かるラベルが良いのでは? とつい心配してしまう。蔵元さんにとっては、余計な意見かもしれないが。

 蔵のホームページによると、「一の井手」と書いて、「いちのいで」と読むのだそうだ。その由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。「清流・末広川の河口から最初(1番目)の堰(井手)のほとりに、久家本店酒造場が位置するので『一の井手』(いちのいで)と命名されました」

 さて、いただいてみる。直前に飲んだ「月の井 純米」同様、これも含み香は古酒香味。しかし、こちらは「月の井」より旨みが出ており、酸も地味めながら感じられる。さっぱりとした口当たりで、キレも良い。古酒的香ばしさが、終始、鼻腔をくすぐる。クラシックタイプのミディアムボディ。

 次に燗酒でいただいてみる。温度はおよそ50℃。辛みが立ち、旨みも出て来る。酸もじわじわ出てくる。余韻は辛みと酸。さまざまな味の要素が感じられる。個人的にではあるが、冷酒よりも、燗酒の方がいい、とおもった。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「大分県臼杵市で栽培された酒造好適米を100%使用した特別純米酒です。松野杜氏、渾身の力作。キレのある淡麗な飲み口と芳醇な香りが自慢です」

 また、蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。「大分県臼杵市で栽培された酒造好適米『若水』を100%使用。米の旨みがしっかりと醸し出され、適度に酸を感じる味わいは、地元の白・青身魚料理と好相性。臼杵の風土を体感出来ます」

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、アルコール分15度、使用原料米 大分県臼杵産若水100%、使用酵母 協会9号、精米歩合55%、日本酒度+3、杜氏 松野勇夫、製造年月22.4、おいしい飲み方 5℃~45℃」。さらにホームページでは「酸度:1.6」と開示している。

 使用米の「若水」は、愛知県農業総合試験場作物研究所が1972年、母「あ系酒101」(「あ系酒101」の母は「玉栄」、父は「露葉風」)と父「五百万石」を交配させ育成した品種で1985年に品種登録された酒米だ。