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文化

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【4655】森嶋 ひたち錦 純米吟醸 瓶燗火入(もりしま)【茨城県】

2021.11.3 17:32
茨城県日立市 森島酒造
茨城県日立市 森島酒造

【E居酒屋にて 全3回の①】

 P居酒屋の暖簾をくぐったら、常連ちーたんが飲んでいた。ちーたんと談笑しながら、ジムビームのハイボールをジョッキで2杯ほど飲む。「たまにE居酒屋に行くか?」「いいね」。こういう話はすぐまとまるものだ。ということで直ちにちーたんとE居酒屋に転戦。ここでは日本酒を5種類飲んだが、うち2種類はすでに当連載で取り上げているので、ここでは3種類を掲載する。

 まずいただいたのは、赤いラベルが目に鮮やかな「森嶋 ひたち錦 純米吟醸 瓶燗火入」だった。この蔵のお酒は当連載でこれまで、主銘柄の「大観」3種類、そして、【4205】で「森嶋 雄町 純米大吟醸 無濾過生原酒」を取り上げている。さて、今回のお酒をいただいてみる。

 ちーたん「セメダイン(酢酸エチル)の香りがする」
 酒蛙「旨みと辛みを感じる。含み香にやっぱり、俺の好きなセメダインを感じるね」
 ちーたん「おいしいね」
 酒蛙「酸も適度にある。さらりとした口当たりの辛口酒。余韻は軽い苦み。火入だが、フレッシュ感がある」
 ちーたん「夏に合う酒だね」
 酒蛙「余韻の苦みがけっこう強い」
 ちーたん「うん。冷えが取れてきたら、苦みが強くなってきた。あまりふくよかではない印象」
 酒蛙「うん。厚みがあまりなく、軽快感とシャープ感がある、きれいな酒というイメージ。シャープな辛口酒だから、ちーたんが言うように夏に合う酒かもね。食中酒にもいいね」

 瓶の裏ラベルは、この酒を「一石投じる一杯を。」と題し、以下のように紹介している。「150年の伝統を受け継ぎ、自分の心に一石投じた末に、ようやく醸せたこの味わい。みなさまの心にも一石投じ、飲むたびに幸せな気持ちになっていただければと、日々精進しております。  蔵元杜氏 森嶋正一郎」

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(茨城産)米こうじ(茨城産米)、原料米 ひたち錦(酒造好適米)100%使用、精米歩合55%、アルコール分15度(原酒)、製造年月21.7、瓶燗火入」。

 使用米の「ひたち錦」は、茨城県農業総合センター生物工学研究所が1991年、母「岐系89号」と父「月の光」(愛知56号)を交配、選抜・育成を繰り返し開発。2003年に品種登録された酒造好適米だ。「ひたち錦」で醸したお酒は、透明感の高いすっきりとした味に仕上がるとのこと。

 以前の蔵のホームページによると、「森嶋」のコンセプトは「酒米それぞれの個性を愉しむ5つの味わい。日本酒を飲む時間を、もっともっと幸せな時間へ」。ラインナップは、雄町(純米大吟醸)、ひたち錦(純米吟醸)、山田錦(純米吟醸)、美山錦(純米)、美山錦(純米吟醸)の5種類で、いずれも生酒と瓶燗火入れの2種類を用意している。この「生酒と瓶燗火入れ」をすべてのラインナップで用意するのは極めて珍しい。個人的には見たことがない。しかし、酒好きには、飲み比べがたまらない。

 以前、蔵の主銘柄は「大観」だった。今は、「森嶋」と「富士大観」の二枚看板。「大観」はもちろん、横山大観のこと。横山大観との縁について、以前瓶の裏ラベルは、以下のように説明していた。「弊社4代目社長と近代日本画の巨匠『横山大観』先生(水戸市出身)は、深い交友があり終生ご愛飲くださいました。ブランド『大観』は先生による命名です」

「森嶋」銘柄のラベルは同じデザインで統一されており、いずれも中央に、石が配置されている。この石について、東京都町田市の酒販店「さかや栗原」のサイトは、以下のように説明している。「ラベルには実際東日本大震災で崩れ落ちた石蔵の大谷石をデザインされており、これからも酒造りを続けていく不屈の精神とこれからも自分自身に一石を投じる姿勢を忘れずにいたいという想いを表しています」

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