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文化

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【4538】写楽 純米吟醸 おりがらみ 壱 生酒(しゃらく)【福島県】

2021.4.11 18:12
福島県会津若松市 宮泉銘醸
福島県会津若松市 宮泉銘醸

【E居酒屋にて 全6回の⑤】

 E居酒屋で日本酒研究会の月例会を開いており、毎月6種類の酒を飲んでいる。しかし、月例会用の酒とは別に冷蔵庫には新たな酒が入る。E居酒屋のママは頃を見計らって連絡をくれる。「冷蔵庫のお酒の入れ替えしたので、ご都合の良いときにいらっしゃい」。ということで、連絡をもらったわたくしは、おっとり刀で駆けつけた。尋常ではないほど鋭い嗅覚の持ち主・ちーたんに同席を願い、一緒にテイスティングした。

「徳次郎」「上喜元」「玉川」「あたごのまつ」と飲み進め、5番目にいただいたのは「写楽 純米吟醸 おりがらみ 壱 生酒」だった。「写楽」は甘旨酸っぱい味わいが印象的な、わたくしが最も好む銘柄の一つ。今回の酒を含め、当連載でこれまで多くの種類を飲んでいるが、どれを飲んでも旨い。飲み手を裏切らない銘柄だと感じており、わたくしは高く評価している。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「上立ち香から爽やかさがいっぱい。フレッシュ感がいっぱい」
 ちーたん「この香り、独特だ。湧水をおもわせる」
 酒蛙「セメダイン香(酢酸エチル)似というかバナナ香似というか、そのような果実香がしずかに広がる。甘旨酸っぱくてジューシー。余韻は軽い苦み。キレも良い。モダンタイプのミディアムボディか。うむ、しみじみ旨い」

 瓶の裏ラベルには、どの酒にも書かれている蔵のコンセプトが、ここでも以下のように書かれている。「米を愛し、酒を愛し、人を愛す。みなさまに愛される酒を目指します。  宮森義弘」

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合50%、アルコール分16度、製造年月02.11」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 この酒は「壱」だが、「弐」「参」もあるとのこと。第一弾、第二弾、第三弾というように、出荷時期の違いによる命名のようだ。

 蔵名および、従来からの酒名「宮泉」の由来について、コトバンクは、以下のように紹介している。「酒名は、中国・唐時代の皇帝の離宮『九成宮』に湧き出た泉と、自家井戸水が灘の名水『宮水』に近い水質を示すことから命名」

 そして酒名「写楽」の由来について、ウェブサイト「地酒.COM佐野吾郎の酒蔵訪問記」が説明している。「写楽」はもともとは、この蔵のブランドではなかったのだ。この記事は長いので、以下に要約する。

「宮泉銘醸株式会社は昭和29年に宮森啓治氏が創業した現在で4代続く酒蔵です。創業者の宮森啓治氏は、かつて会津で一番の規模を誇る老舗蔵『花春』の家に生まれますが長男では無かったため分家として独立されました。第二次大戦の企業整備令によって統廃合され使わなくなっていた酒蔵を買い取り、現在の場所で酒造業を始めたというのが創業の経緯です。寫楽(しゃらく)は、廃業した東山酒造という酒蔵が持っていた商標を引き継ぐ形で、平成17年に宮泉銘醸で造りはじめた銘柄。東山酒造も花春から分家した蔵で、商標を引き継ぐなら同じ家の出が良いという事で寫楽を引き継がれたとのことです」

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