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文化

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【4497】富士泉 虎の子 辛口 通人の酒 大満足Class(ふじいずみ)【茨城県】

2021.2.28 21:39
茨城県石岡市 藤田酒造店
茨城県石岡市 藤田酒造店

【日本酒研究会月例会 全6回の①】

 足掛け15年目に突入した日本酒研究会。異業種間交流飲み会ながら、毎月欠かさず飲み続けてきた(ただし、2020年4~10月の7回分はコロナのために不開催)。草創期のメンバーJの提案を受け、日本全国の現役蔵の酒を全部飲む、という遠大な目的のもとに飲み続けている。一時は、飲んだことのない蔵の酒を探すのが頭打ちになり、なかなか蔵数が増えなかったが、月例会の会場をE居酒屋に移してからは、続々と新蔵酒の登場しわたくしたちを喜ばせている。

 これは、ママの知恵袋であるバイヤーKさんの活躍によるもの。Kさんはわたくしたちの既飲蔵リストをもとに、わたくしたちがまだ飲んだことがない蔵の酒を探し出し入手、月例会に出す酒のラインナップを組んでいるのだ。今回は、茨城県酒6種類のうち、3種類が飲んだことがない蔵のお酒。これで、わたくしたちが飲んだことのある酒の蔵は、合計1196蔵となった。Kさんには感謝しても感謝しきれないほどお世話になっている。この場を借りてお礼を申し上げます。

 さて、Kさんの指示通り、まず最初に「富士泉 虎の子 辛口 通人の酒 大満足Class」をいただく。もちろん、わたくしにとっての初蔵酒。見るのも聞くのも初めてだ。ではいただいてみる。

 B、I、Y「おおおっ、これは美味しい」
 酒蛙「さらっとした口当たりだね。ほのかに懐かしい香り。ざっくりいえば淡麗辛口酒」
 I 「飲みやすい」
 B 「辛みが強い。ドライだね」
 K 「ドライという表現が合っています」
 酒蛙「すっきりとした口当たりで、中盤から余韻にかけては辛み。酸はあまり出ていない。甘みと旨みがすくなめで、飲み飽きしないお酒だ」
 B 「グラスを手で温め、日向燗くらいにすると、ますます美味しくなる。
 酒蛙「全くクセが無い。これに酸が出てくれば、さらに良い」
 K 「同感です」
 酒蛙「驚いたなあ。これで普通酒か。スーパー普通酒だね。食中酒に最適だ」

 トップバッターから、とんでもない酒が登場した。特定名称等の区分表示は無し。スペックから判断すると普通酒とおもわれる。ところが、普通酒にありがちな、クセのあるニオイ、クセのある味、べたつき感などが一切無く、清らかな川の流れをおもわせるような透明感のある、楚々としたお酒なのだ。これぞスーパー普通酒、というような酒質だった。

 瓶の肩に貼られている楕円ラベルが面白い。笑っちまったぜ(ここだけ会話調。ご勘弁を)。この楕円ラベルは、一般的に普通酒に貼られることが多い。で、ラベルの中央に「上撰」とか「佳撰」という、良く分からないけど、よくある言葉が載っているのだが、この酒の楕円ラベルの中央に「大満足Class」の文字が鎮座しているではないか。まるで漫画の世界だ。やるなあ、この蔵。大好きになりそうだ。

 その楕円ラベルのスペック表示は「アルコール分15度、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、醸造アルコール」。普通酒にありがちな糖類や酸味料などが添加されていない、本醸造酒に近い普通酒だったのである。

 この蔵の歴史も仰天ものだ。「一路一会のぶらり、地酒日記」というサイトにそれが書かれているので、以下に転載する。

「酒蔵の創業は、なんと室町時代の寛正3年(1462)という、茨城県下では最古、日本に現存する酒蔵では2番目の古さを誇る歴史を持っています。初代は京都から石岡に移って酒蔵を構えたとか。江戸(東京)が実質的な首都となる江戸時代よりも150年も昔に先祖はこの地に移り住んだ事になります。江戸時代には水戸光圀公がこの地を訪れ、藤田酒造店の活動を称えたとか。しかも、歴代常に酒造りにおいて、先進的な考えと技術向上、さらには他の酒蔵の指南役も務め、現在でも海外に広がる日本酒醸造蔵の指南を行っているそうです。そんな小さいながらも実力にある酒蔵ですが、現在の蔵元は高齢の為、生産量はごくわずか。地元でしか流通していません」

 長い歴史をずっと後世に引き継いでいってほしい蔵である。

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